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相場が上がりはじめたときなんとなく投資しないために
山崎 俊輔
なんとなくから卒業!実践・資産形成術
誰にとっても重要で大切な「年金」と「老後資金準備」について、「漠然とした不安」から卒業しよう! これからの人生のマネープランを、主体的にかつ前向きに組み立てるためのヒントを、ファ…

相場が上がりはじめたときなんとなく投資しないために

2012/12/14
気がつけば、あっという間に株価が上昇しています。11月13日の終値ベースで日経平均225は8,661円をつけていましたが、その1カ月後、12月13日の終値は9,742円まで上昇しました。
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気がつけば12.5%も株価が上昇

気がつけば、あっという間に株価が上昇しています。11月13日の終値ベースで日経平均225は8,661円をつけていましたが、その1カ月後、12月13日の終値は9,742円まで上昇しました。この1カ月の上昇率はなんと12.5%にもなりました。

12月16日の衆議院選挙の結果を受け、その後の市場がどのように動いていくかは未知数ですが、少なくとも解散総選挙は市場にポジティブな反応をもたらしたといえそうです。

「最近スタートした投資家」からすると、長期投資を心がけていたとしてもなかなかリターンの上がらない時期が続いていたため、こうした上昇相場は気分が盛り上がり始めます。あるいは「しばらくご無沙汰だった投資家」が、ようやく重い腰をあげてまた投資をしようかと考え始める時期でもあります。

こうした「なんとなく投資家」は相場が上がり始めたとき、なんとなく投資を続けているとあまりうまくいかない可能性が高いのです。「なんとなく投資」を脱出し、無用の損失を回避するための方法をいくつか考えてみます。

なんとなく相場を追っかけていいのか

まず、投資経験の浅い人のためにちょっと整理をしてみましょう。

市場の上昇は個人においていくつかの側面を持っています。まず(1)含み損のあった資産においては含み損の減少(ないし解消)ですし、(2)利益のある資産については価格の上昇に伴う運用益の拡大でもあります。これらはすでに保有している資産にかかる部分の効果です。

一方で新規購入する資産についても市場の上昇は影響します。(3)下落していた時期に新規購入するより割高で購入することになりますし、(4)新規購入した資産が値動きによって含み益を得るか含み損となってしまうか上昇相場前より判断が難しくなる、ということも無視できません。

いずれの局面においても、なんとなく相場を追っかけて売り買いする者は市場にあしらわれてしまう恐れがあります。

単に上昇相場の流れに乗っかればいいと思う人もあるでしょうが、そういう人ほど流れの終わりに気がつかず高値づかみします。あるいはまだ上昇が続く可能性を過小評価して早すぎる売りに転じたりしてしまいます。

まだ投資経験の浅い「何となく投資家」にとって、こうした相場の動きは投資経験を積む格好のチャンスでもあります。それではこうした上昇相場とどうつきあえばいいのでしょうか。

なんとなくアンカリングの愚にはまらないように

こういうとき意識的に考えてみたいのは、自分が非合理的な判断をしてしまいかねない、ということです。それは経験の浅さからくる焦りかもしれませんし、投機的な欲望からくるミスジャッジかもしれません。ニュースや経済評論家の論評を都合良く判断してしまうこともあります。

投資家の非合理的行動を研究する行動ファイナンスの分野では、「アンカリング」のテーマがしばしば話題となります。アンカー、つまり船の錨のように、何かに自分の判断の拠り所を固定してしまうことが、自分の判断をゆがませてしまうというわけです。

例えば

  • 自分の保有している資産の購入時価格(平均購入価格)
  • 自分が投資をスタートしたときの株価水準
  • 自分が一度判断を保留したときの株価水準

などに投資判断はとても引きずられます。いずれも「たまたま、そのとき、その価格であった」くらいに考えて、その都度ゼロベースで判断をすればいいのですがなかなかそうはいきません。

  • 日経平均株価(225)で9,500円という節目
  • インデックスの抵抗線や移動平均線
  • 一方調子に動く市場のトレンド

なども多くの投資家の心理を引きずります。売買のちょうどいい節目であるため、実際に市場も反応しますので、これを気にせずにもいられないのですが、特に売るつもりもない人が無用に心理的動揺を誘われていることも多くあります。また市場のトレンドが一本調子のときも、後追っかけをしてしまって大して利益を得られなかったり、相場の天井で買って下落時に手放し損ねたり、狼狽売りをして無用の売却損を作ってしまうのも、自分の投資スタンスが定まっていないために生じる失敗です。

「経験」と「計画」で揺らぐ相場と上手につきあう

なんとなく投資をスタートして、成熟した投資家へと成長していくにあたって、乗り越えるべきは市場の騰落という不確定要素です。計画的に一定率で増え続けるような単純な世界ではない、株式市場とつきあう方法を身につけていかなければなりません。

大きな力となるひとつは「経験」です。相場の上下は避けようがありませんが、投資経験が浅い者ほど判断を誤る可能性が高まります。あるいは下落期間にいくら仕込めるかも経験があってことチャレンジできることです。ここしばらく続いた下落基調(あるいは日経平均株価で8,000円から10,000円の上下動のレンジ相場)について慣れてきた投資家にとって、もしかするとこれからは上昇相場を学ぶチャンスかもしれません(またしばらくは下落するかもしれませんが)。

資格試験日に緊張しすぎるとうまくいきませんが、何度か経験することでアガらずに試験ができるようになります。投資においても、精神的にリラックスしながら投資に臨める精神を養うつもりでこれからしばらくの相場と向き合ってみてください。

またもうひとつの力は「計画」です。投資の計画は投資に迷ったとき、リスクをコントロールしたり、相場に熱くなるのを戒めたり、恐怖心から相場から逃げないための道しるべとなります。

投資をしてもいいと考える金額の上限(これはリターンよりリスクを優先して考える)を検討することの重要性について過去の連載で何度か指摘していますが、相場に入れ込んでしまった結果が大きな損失とならないようにする方法のひとつは計画です。計画を変更してもかまいませんが、計画の変更という熟慮を行うことで自分の頭を冷やすこともできます。

相場があがっているとき、なんとなく投資を続けているのはあまりうまくない方法です。むしろこういうときこそ市場に対する興味関心は高まりますから、投資の仕方をしっかり考え直す好機だと捉えてみたいところです。

市場が動くとき、運用するアタマを整理してみる

投資で自分を守る2つの力

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