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「仲良し銘柄」や「出遅れ銘柄」を探して先回り買いを目指そう(その2)
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

「仲良し銘柄」や「出遅れ銘柄」を探して先回り買いを目指そう(その2)

2013/1/24
前回のコラムでは、同じような株価の値動きをする「仲良し銘柄」の典型例が、同業種・同業態の銘柄であるとお話しました。
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不動産株が上昇すれば次に上昇するのは何か?

前回のコラムでは、同じような株価の値動きをする「仲良し銘柄」の典型例が、同業種・同業態の銘柄であるとお話しました。前回ご説明した不動産株だけでなく、銀行株、証券株、そして(東京電力の原発事故以来多少銘柄間に差が生じたものの)電力株なども同業種間の各銘柄の値動きはよく似ています。

三井不動産(8801)と三菱地所(8802)、東北電力(9506)と九州電力(9508)の過去20年の月足チャートをぜひ見比べてください。本当にそっくりな形をしています。こうした銘柄の一方がもし先んじて上昇すれば、他方の銘柄もつれて上昇するのです。

ところで、実は「仲良し銘柄」は同業種・同業態に限りません。例えば不動産株の多くがすでに上昇していた12月下旬、それまで動意薄であった東京テアトル(9633)、よみうりランド(9671)、東京都競馬(9672)など、いわゆる「含み資産株」と呼ばれる一連の銘柄群が急上昇しました。

連想を働かせることで次にどの銘柄が上昇するか予想できる

インフレにより土地の価格が上昇すれば、不動産株も上昇します。でもそれだけではなく、土地価格が上昇することで、企業の持っている土地の含み益も増加します。含み益が増加する分だけ、時価ベースで考えた企業価値が高まります。そのため、上述の「含み資産株」が急上昇したのです。

「不動産株上昇」→「インフレ期待」→「土地持ち企業の企業価値上昇」→「含み資産株上昇」という連想が働けば、含み資産株の株価が急上昇する前に先回りで買い仕込むことができました。

先回り買いしなくとも、株価が動き始めた初動段階で飛び乗ることができれば、十分安値で買い仕込むことができます。

例えば東京都競馬の株価が急上昇したのは昨年12月25日ですが、それより前の12月上旬にはすでに日足チャートで上昇トレンド入りしていましたから、その時点で買い仕込むことができたはずです。

なお、よみうりランドや東京都競馬は、含み資産株の代表格ですが、それ以外にも、例えば首都圏に工場を所有し、その帳簿価額が時価よりはるかに低い、といった銘柄も少なくありません。土地価格の上昇を見込む投資家が増えれば、こうした銘柄にも買いの手が回るはずですから、「これは」と思う銘柄については有価証券報告書などをチェックしておくとよいでしょう。有価証券報告書には、企業が所有する土地の所在地、面積、帳簿価額などが記載されています。

「iPS細胞」で上昇する銘柄は何か?

これ以外に、何かニュースが出た時に、どんな銘柄が反応するかを事前におさえておくことも非常に有効です。

例えば昨年10月、iPS細胞で山中教授がノーベル賞を受賞した際、タカラバイオ(4974)をはじめ、バイオ関連株が一斉に上昇しました。

その後、11月~12月は落ち着いた値動きでしたが、ミドリムシの研究を行うユーグレナ(2931)が昨年末に上場するや、破竹の勢いで急上昇したことで、バイオ関連株も息を吹き返しました。さらに、1月10日に下村文部科学大臣が「iPS細胞など再生医療の実用化に向けた研究に対して1,000億円の支援を行う考えを示した」とするニュースが流れたことにより、バイオ関連株の上昇に拍車がかかりました。

昨年10月の山中教授ノーベル賞受賞の際にどのような銘柄が上昇したかをリストアップしておけば、今年1月に入ってからの再びのバイオ関連株上昇の初動段階で安く買い仕込むことも十分可能でした。バイオ関連株も結構幅広く、出遅れ銘柄も少なくありませんでした。本命銘柄はニュースが出ればすぐに大きく上昇してしまいますが、そんなときは出遅れ銘柄にシフトするのも有効です。

重要なのは、バイオ関連株に限らず、「こういうときにはこの銘柄が上がる」ということを頭の中に入れておくという点です。そのためには、まずはできるだけ様々な業種・ジャンルの銘柄をリストアップしておき、株価の動きを定期的にチェックします。その上で、株価が動き始めた銘柄があればすぐにその理由を調べ、関連銘柄を思い浮かべて上昇の初期段階で買い仕込みます。こうすれば、大きく上昇する可能性のある銘柄をできるだけ安く買うことができるのです。

単純に「出遅れている銘柄」を探すことも有効

さらに、相場全体が活況であるときは、上昇している業種の中の出遅れ銘柄だけではなく、業種を問わず単純に「株価が出遅れている銘柄」への先回り買いも大いに有効となります。株価が出遅れている銘柄とは、底値からの値上がり率が小さい銘柄と考えてください。

今回の上昇相場では、11月中旬~12月中旬は大して上昇しなかったにもかかわらず、その後先行銘柄に追いつけと言わんばかりに上昇をはじめた銘柄も数多くありました。例えば商船三井(9104)や川崎汽船(9107)といった海運株や、ソニー(6758)あたりが挙げられます。

2003年から2005年にかけての上昇相場は、ほとんどの銘柄が大きく上昇しました。このとき、株価上昇に乗り遅れてしまったならば、株価がまだあまり上昇していない銘柄を買い仕込み、それが上昇するのを待つ、という戦略が有効でした。

今回の株価上昇がどれだけの期間続くのか、また業種・銘柄問わず万遍なく株価が上昇する相場になるのかはまだ分かりません。そのため、特に今回の株価上昇にうまく乗れていない個人投資家の方は、昨年11月の安値から株価が2倍、3倍にもなっている銘柄にやみくもに飛び乗るよりは、とりあえず底値からの上昇率の小さい出遅れ銘柄を買っておき、大きく上昇した銘柄を買うならば押し目を待ってから買い仕込む、というスタンスでいるのが、高値掴みのリスクを避ける意味でも有効だと思います。

「出遅れ銘柄買い」の注意点2つ

最後に2点ほど注意したい点があります。

同じ業種の銘柄が上昇するときも、相場全体の底上げが起こるときも、業績の良い銘柄や業績の急回復が期待できる銘柄がまず上がり、一番最後に業績が良くない銘柄(いわゆる「ボロ株」)が上昇します。そして、相場が調整局面に入ると、ボロ株はいち早く下落をします。

つまり、ボロ株は、株価の上昇は最も遅いが急激で、株価の下落は最も早く急激に、という動きになります。出遅れ銘柄を買う際は、この点に注意し、株価が崩れてきたと感じたらできるだけ早く手仕舞うことが重要です。

もう1つの注意点は、「上昇していない銘柄」を探すことであり、「下落を続けている銘柄」は避けるようにする、という点です。

下落を続けている銘柄というのは株価が下降トレンドにある状態です。仮に同業種の銘柄の多くが大きく上昇している中、ある銘柄だけ下降トレンドを続けている、という場合は、その銘柄固有のリスク(業績の悪化など)が隠れている可能性が十分にあります。

もし、先回り買いしようとしている銘柄や出遅れ銘柄の株価が下降トレンドにある場合は、上昇トレンドに転換してから買う方が安全です。それでも十分に安く買うことができます

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