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株価大幅調整局面~ここからの投資戦略を考える
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

株価大幅調整局面~ここからの投資戦略を考える

2012/5/31
資産運用に精通した公認会計士として活躍している、足立武志氏による「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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日本株は年初の株価水準に「お里帰り」

日本株は株価の調整が続いています。5月24日には日経平均株価が一時8,500円割れまで下落し、2月に日銀が行った金融緩和を契機とした上昇分がすべてはげ落ちただけにとどまらず、年初めの水準まで戻ってしまいました。

筆者自身、2月中旬以降の上昇で、日本株の中長期的な底入れを大いに期待していただけに非常に残念ではありますが、ここは欲しい銘柄を安く買えるチャンスが再び到来したと前向きに考えることにしましょう。

新規買いは上昇トレンド転換確認後が無難

では、日経平均株価が高値から17%以上と大幅に下落し、個別銘柄に至っては年初来安値更新が相次いでいる現在、日本株についてどのように投資戦略を立てていけばよいでしょうか。

まずここからの新規買いについてです。すでに株価が大きく下がり、どうみても割安な価格まで下がったと思われる銘柄も多数ありますが、筆者としては「割安」というだけで安易に手を出すのはややリスクが高いと感じます。

多くの個別銘柄が2月中旬以降の上昇を全て吐き出し、年初来安値を更新しています。個別銘柄の大部分は中長期的には下降トレンドの最中、つまり株価が下がっている途中にあるといえます。

株価が下がっている途中で「割安だ」と思って買っても、そこからさらに値下がりする可能性があります。

したがって、最低でも日足ベースの上昇トレンド(25日移動平均線上向き+株価が25日移動平均線の上)に転換してから新規買いした方がよいのではというのが筆者の考えです。

添付の株価チャート(NPC(6255)・日足)をご覧ください。下降トレンドが続いている間は、株価が多少反発しても、上昇トレンドに転換する前に再び下落に転じてしまうものです。これを避けるために、上昇トレンド転換を確認してからの新規買いが有効と考えられます。

NPC(6255) 日足チャート

突っ込み局面があれば高リスク覚悟の買い向かいも一考

株価はすでに高値から大きく下がっているものの、ユーロ圏問題のより一層の悪化などさらなる悪材料の出現により、株価がここからさらに大きく下に突っ込むこともありえます。この場合、普段はなかなか株価が下落することのない好業績銘柄であっても大きく売られることが多いため、高リスクを承知の上で、好業績銘柄をはじめ欲しかった銘柄を買うのもよいでしょう。株価が大きく突っ込む状態とは、例えば2008年10月の株価大暴落時や、2011年3月の大震災直後の株価の動きを参考にしてください。個別銘柄でいえば、25日移動平均線から下方に30%以上(銘柄によっては40%以上)乖離した水準が一応の目安です。

以上をまとめると、基本は日足ベースの上昇トレンド転換を確認した上で新規買い、仮に株価が大きく突っ込むことがあればリスク覚悟で買い向かうことも可、となります。

買った後の利食いはどうする?

2月中旬から4月までの株価上昇局面、そしてその後の株価下落局面における日経平均株価および個別銘柄の動きをみると、日足ベースの下降トレンド転換(25日移動平均線下向き+株価が25日移動平均線の下)で利食いするのが最も効果的でした。例えば年初来安値更新を続けているソニー(6758)でも、添付の株価チャートのように、日足ベースの上昇トレンド転換で買い、下降トレンド転換で売りとしていれば、しっかりと利益確定をすることが可能でした。

ソニー(6758) 日足チャート

しかし、筆者は中長期的な上昇トレンドへ転換した可能性もあると感じていたため、そのタイミングでは利食いできませんでした。ただしその場合でも、中期的なトレンドを表す週足ベースにて下降トレンド転換(13週移動平均線下向き+株価が13週移動平均線の下)に至ったなら、利食いをしておくべきです。

日本株が長期的な上昇トレンドにあるのなら、多少株価が下がっても保有し続ければ再び上昇に転じるのですが、今の日本株は長期的にはまだ下降トレンドと考えられます。確実に利益確定をするなら日足ベースの下降トレンド転換、遅くとも週足ベースの下降トレンド転換で一旦利食いし、次のチャンスを待つのがよいでしょう。

なお、損切りは日足ベースの下降トレンド転換もしくは直近安値割れでよいと思います。

持ち株はどうするか?

最後に保有株についてですが、本コラムでは基本的には損切りの実行により、大きな含み損をかかえている持ち株はないという前提で話を進めています。

しかし、実際には持ち株を抱えている個人投資家の方も多くいらっしゃると思いますから、筆者ならどう対応するかをご紹介しておきます。

持ち株が上昇トレンドにある場合は、下降トレンドに転換したら売却(もしくは保有株数と同数を空売りするヘッジ売り)でよいでしょう。

持ち株がすでに下降トレンドにあり、株価がかなり下落して含み損が生じている場合は、塩漬け覚悟で持ち続けるのも1つですが、筆者ならばとりあえず売却し、日足ベースで上昇トレンドに転換するのを待ってから買い直します。

この場合、売り値より高い株価で買い直すことになる可能性や、自分の売ったところが底値になる可能性も否定できませんがそれは仕方ありません。

筆者が下降トレンドに転換したら即座に売っておくことを推奨しているのは、そこからさらに株価が下落して現在のような状況に陥ったときに、正しい判断が下せないからです。「さすがにもう下がらないだろうから我慢して持っていよう」「いや、でもここからさらに下がるかも知れないから売っておこうか」と心が揺れ動き、最後は株価下落の最終局面の急落時に恐怖心から投げ売りしてしまうことにもなりかねません。

もし今回の株価下落で含み損を抱えた持ち株を多く保有されている方は、これからは下降トレンド転換時に適切に利食い・損切りすることを心がけてください。

なお、詳しくは回を改めてご説明しますが、信用取引の買い建て玉に含み損が生じている場合は、即座に損切りをすべきだと考えます。決して我慢して持ち続けないでください。信用取引の買い玉を投げ売りせざるを得ない状況にまで株価が大きく下落することがしばしばあるからです。

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