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今年もあとわずか・今からできる税金対策は?
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

今年もあとわずか・今からできる税金対策は?

2011/12/8
資産運用に精通した公認会計士として活躍している、足立武志氏による「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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まずは基本事項の再確認

早いもので、今年も1年が終わろうとしています。個人投資家にとっては、株式の税金も気になる季節です。そこで今回は、今年中にできる税金対策を考えてみたいと思います。

上場株式等の売却により売却益が生じた場合、原則として確定申告が必要です。ただし、源泉徴収ありの特定口座内での売却は、証券会社が売却益を計算して税金を源泉徴収してくれるため、確定申告不要です。

また、売却損が生じている場合は、その損失を翌年以降3年間に限って繰り越すことができます。繰り越した損失は翌年以降の売却益や配当金と相殺することができます。

ただし、売却損を翌年以降に繰り越すためには、確定申告が必要ですので注意してください。たとえ源泉徴収ありの特定口座であっても、売却損の繰り越しには確定申告が必要となります。

損失を繰り越すためには毎年確定申告をし続けなければなりません。損失が生じた年分につき確定申告すれば自動的に3年間繰り越されるわけではありませんから気をつけてください。

配当金と株の売却損を損益通算すれば税金が戻ってくる

上場株式の配当金は、あらかじめ10%の税金が源泉徴収され、残りを実際に受け取ることになっています。この源泉徴収だけで課税関係を終了させることができるため、確定申告は不要です。

しかし、確定申告をしないと10%の税金が取られたままです。そこで、株の売却損がある場合は、確定申告により配当金と相殺すれば、源泉徴収された税金が戻ってきます。株の売却損が今年は生じていなくとも、前年以前の株式売却にかかる繰越損失があれば、これと配当金を相殺することができます。

なお、配当金の受け取り方法として「株式数比例配分方式」というものがあります。これを選択すると、証券会社が源泉徴収ありの特定口座にて株式の売却損と配当金を自動的に損益通算してくれるので便利です。

パターン別・税金対策(1) 今年の損益がプラス

今年の日本株の相場環境は非常に厳しかったものの、銘柄によっては大きく上昇しており、現時点での今年の株式売却損益がプラスの方もいらっしゃるでしょう。

この場合、昨年以前の繰越損失があればそれと相殺すればもちろん節税となりますが、繰越損失がない、もしくは繰越損失相殺後も売却益が残る、という場合は保有株の含み損益に注目してください。

もし、含み損となっている保有株があれば、これを売却することで売却損を実現させれば、売却益が減少して節税することができます。

保有株を手放したくないという場合は、売却した後すぐに買いなおせばよいのです。ただし、特定口座の場合は当日に持ち株を売却し、同日中に買い直した場合は持ち株の当初の取得価格と買い直した際の取得価格とが平均されてしまうため、節税効果が十分に得られない場合があります。

節税効果を十分に得るためには、買い直しを翌日以降にする、もしくは同日に買い直すのであれば信用取引で買いつけ、翌日以降現引きするようにするとよいでしょう。

パターン別・税金対策(2) 今年の損益がマイナス

次に、現時点での株式売却損益がマイナスの場合です。もし、保有株に含み益が生じているものがあれば、それを売却して、売却益を売却損と通算すれば、将来(来年以降)の節税につながります。

含み益が生じているものをわざわざ売却しなくとも、売却損をそのまま来年以降に繰り越して、来年以降の保有株売却で相殺すれば同じこと、と思われる方もいらっしゃるかも知れません。

でも、損失を繰り越すことができるのは、3年間に限られています。3年間の間に損失を使いきることができなければその分は消滅してしまいます。損失は使えるときに使っておいた方がよいのです。将来株価がどうなるかなど誰にも分からいのですから。

なお、売却した保有株を再度買い直す際の注意事項は上記パターン(1)に記載のとおりです。

パターン別・税金対策(3) 昨年以前の繰り越し損失がある

今年の売却損益がプラスでかつ昨年以前の繰越損失が残っている場合、今年の売却益で繰越損失を全額相殺できる場合は、上記のパターン(1)で対応してください。今年の売却益だけでは繰越損失を全額相殺できず、繰越損失が残る場合は、含み益のある持ち株を売却することで節税が可能です。

また、今年の売却損益がマイナスであっても、繰越損失があり、かつ含み益のある持ち株を有する場合は、今年の売却損以上の売却益を発生させれば、繰越損失と相殺することができます。パターン(2)でも述べたとおり、繰越損失は3年超経過すると期限切れとなりすべて消滅してしまいます。特に繰越3年目の繰越損失がある場合は、これをできる限り使うことを心がけましょう。

売却後の買い直しの際の注意事項は上記パターン(1)をご参照ください。

信用取引の活用で税金を翌年へ繰り越せる?

株式売却益の税金対策として、信用取引を活用したこんな方法もあります。

持ち株が大きく上昇し、利益確定のために今のうちに売却しておきたいが、税金の発生は翌年に持ち越したい、という場合は、持ち株はそのままにして売却したい株数だけ同銘柄に信用売りを行えばよいのです。いわゆる「両建て」です。

こうすれば、その後の株価いかんにかかわらず売却損益が変動することはなく、売却したのと同じ効果を得ることができます。それでいて、実際には持ち株を売却してはいないので税金もかかりません。

翌年になってから保有株の売却と信用売りの買い決済を同時に行えば、両建てにより固定していた利益が実現されます。株価の状況によっては、保有株の売却のみ行って信用売りはそのまま残す、もしくは信用売りの買い決済のみ行って保有株はそのまま持ち続ける、という選択もできます

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