1973(昭和48)年10月25日
第一次石油危機、高度成長期の終わり
1973(昭和48)年10月25日、「メジャー」と呼ばれる欧米の大手石油会社が原油供給を削減すると発表しました。原油相場が急騰して世界経済が混乱し、「石油危機」とも「オイルショック」とも呼ばれました。
1973年10月6日、中東諸国とイスラエルが戦火を交える第四次中東戦争が起き、同月16日に中東産油国が原油を一気に7割値上げすると宣言。同月25日に欧米メジャーが石油供給量の削減を発表し、翌1974年1月には中東産油国は7割高した原油価格をさらに2倍あまり引き上げました。
当時は金と米ドルの交換停止を決めた「ニクソン・ショック」の後。日本は円高不況の渦中にありました。そこにエネルギーや工業原料として依存してきた石油価格の暴騰が加わり、物価は急上昇します。便乗値上げも横行し、1974年の消費者物価指数は23%も上昇しました。同年の経済成長率は戦後初のマイナスを記録し、高度成長期が終わりました。
1979年から1980年にも、原油高騰が元で世界経済が混乱に見舞われており、こちらは第二次石油危機と呼ばれています。