今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは146.85円
↓下値メドは144.75円
円安:財務省「円安の抜本的是正には、日本経済の構造改革が必要」
賃上げ:「賃上げはこれまで低すぎた給料に対する調整であり、個人の努力に対する正当な報酬である」サラリーマンがこのように認識している限り、政治家に感謝することはない。
永久高金利:中立金利はFRBの認識(0.6%)よりも大幅に高い2%の可能性
スイス中立金利:スイスの政策金利1.5%はまだ引締め的。名目中立金利は1.0%の可能性
EU:中国製EVを反ダンピング認定。関税を10%から35%に引き上げ
前日の市況
9月3日(火曜)のドル/円相場は前日比1.41円の「円高 」だった。月曜日がレーバーデー休場だった米国市場にとっては9月初日となったこの日は、リスクオフのドル買いが強まった。
2024年177営業日目は146.82円からスタート。ドル/円は8月28日から4営業日連続で円安が進むなかで、東京時間昼前には前日の高値(147.17円)を超え147.20円まで上昇した。
しかし、植田日銀総裁が経済財政諮問会議において、「利上げ継続」の姿勢を明らかにしたことが伝わると、一転して円買いの流れとなった。NY市場では、NYダウ(ダウ工業株30種平均)が大きく下げたことを受けて景気敏感通貨といわれるユーロや豪ドルが対ドルで売られたが、円はリスクオフで買われた。夜遅くには146円台を割り前日の安値(145.78円)を通り抜け、この日の安値となる145.09円まで大きく下げた。終値は145.48円。24時間のレンジ幅は2.11円。
FOMC(米連邦公開市場委員会)が、政策金利(FF金利)を5.25%-5.50%に据え置くことを決定した7月の会合では、声明文の内容に重要な変更があった。
前回までの声明文は、インフレのみに焦点を合わせた、「引き続きインフレリスクに高い関心を払っている」という表現だったが、今回は「(インフレと雇用の)デュアル・マンデート(2大責務)の両面リスクに注意を払っている」に変更されていた。
労働市場についての認識も変わった。これまでは、「雇用の増加は力強く、失業率は低いままである」だったが、今回の声明文では、「雇用の増加は緩やかになり、失業率は低いままであるが上昇した」と慎重になった。
パウエル議長は、FRB(米連邦準備制度理事会)は今「インフレ再加速」と「米経済の減速」という「二面性のリスク」に直面していると述べた。FRBが早急な利下げに踏み切ればインフレが再加速する可能性がある一方で、利下げが遅すぎると経済に悪影響を与えるおそれがある。
パウエル議長は8月23日、ジャクソンホール会議で、「9月利下げ」を強く示唆した。しかし、マーケットの関心は「その先」にある。果たして9月に0.5%利下げをするのか。あるいは0.25%ずつ、11月、12月と三回連続で下げるのか。米大統領が代われば利下げは止めるのか。
全ては今週の米雇用統計次第だ。