昨日(2012/11/30)の動向
先週金曜日はニューヨーク時間にユーロが対ドルで約5週間ぶりに高値(1.3030近辺)をつけた後、
終盤にムーディーズが欧州安定メカニズム(ESM)と欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の格付けを引き下げたことを受け下落しました。
対円では米政府と議会が年末までに財政問題への対応で合意するとの期待が続いていましたが、
82円の半ばから後半に差し掛かると売られる展開となりました。
ユーロ円も一時4月下旬以来の高値となる107.65近辺をつけました。
日本の輸入業者による月末のユーロ買いにも意識されたと思われます。
また、10月の独小売売上高が予想以上の落ち込みとなりましたが、ユーロを下げる材料とはなりませんでした。
共和党のベイナー下院議長は30日、「財政の崖」問題をめぐる交渉は「行き詰っている」と発言し、
オバマ大統領も「一握りの共和党議員」が富裕層向け増税を回避するために中間層向け減税延長を阻んでいると非難しました。
2012/11/30のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 82.102 | 82.742 | 82.261 | 82.448 |
ユーロ/円 | 106.554 | 107.669 | 106.437 | 107.043 |
豪ドル/円 | 85.680 | 86.246 | 85.548 | 85.976 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2012年12月3日)の展望
【米ドル/円】
ドル円は安倍トレード(デフレ政策に対する期待感からの株買・円売)は落ち着いていますが、
このまま82円台をキープ出来れば底固めを行い、選挙までは底堅く推移しそうです。
しかし、今週末に予定されている米雇用統計が悪化している予想がでているため、
上値も限られた展開となりそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 82.80 | 83.00 | 82.20 | 81.80 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
ユーロは10月の失業率がユーロ導入以来の水準に悪化し、
11月のインフレ率が景気気低迷を受け約2年ぶりの水準に落ち込んでおり、
欧州中央銀行(ECB)が来年初旬に追加利下げに踏み切るとの観測が高まっています。
ESMとEFSFの格下げ発表が前週末のニューヨーク市場終盤だったことで、
今日の欧州時間の動きが注目されます。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 107.75 | 108.00 | 106.95 | 106.55 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
豪ドルとニュージーランドドルは対円で上昇しております。
中国物流購入連合会が1日発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が2カ月連続で節目の50を上回っており、
中国経済を意識している豪ドルに買いが入っております。
豪準備銀行(RBA、中央銀行)が4日の理事会で追加利下げに踏み切るとの見方が市場で優勢となっており、
豪ドルの重荷となっております。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 86.15 | 86.30 | 85.60 | 85.30 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2012年12月3日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2012年12月3日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
★ | 10:00 | (中)非製造業PMI | - | 55.5 |
★ | 13:00 | (日)白川日銀総裁の発言 | - | - |
★★ | 18:30 | (英)製造業PMI | 48.0 | 47.5 |
★★ | 24:00 | (米)ISM製造業景況指数 | 51.5 | 51.7 |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します