昨日(2012年11月29日)の動向

東京タイムでは朝方に安倍総裁が講演で「物価2%達成のために無制限の金融緩和は必要」と述べたことでドル/円が若干買われる場面が見受けられましたが、従来通りの見解ということもあり、その後は短期筋などから利益確定売りに押され伸び悩む動きとなりました。
ロンドンタイムではスペイン中長期債利回りがここ数日下落していることでユーロが上昇し、ユーロ/ドルは1.30ドルを回復しました。
NYタイムでは米「財政の崖」を巡る交渉でベイナー下院議長がガイトナー財務長官との会談後の会見の中で、「ここ2週間大きな進展見られていない」との発言から楽観論が後退し、ドルやユーロが売られる動きとなりました。

2012年11月29日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 82.069 82.212 81.914 82.121
ユーロ/円 106.318 106.798 106.145 106.577
豪ドル/円 85.955 86.117 85.457 85.680

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2012年11月30日)の展望

【米ドル/円】

本日発表される米経済指標では、注目される個人支出やシカゴ製造業PMIが横ばい予想となり、ドル下支え要因にはなりにくいと考えられます。また、引き続き「財政の崖」が焦点となっており、回避に向けた両党合意が確約されるまではドル/円は82円台では上値が重く推移しそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 82.26 82.39 81.95 81.77

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ギリシャ支援問題の懸念後退や米「財政の崖」問題進展への期待などもくすぶり、ユーロは引き続き底堅い展開が続きそうです。本日はドイツの小売売上高、ユーロ圏の失業率の発表が予定されていますが、予想されている数値は悪化傾向を示していることから、ファンダメンタルズ的には売り圧力がかかっていると思われ、結果次第では下落リスクを伴うだけに、注意も必要になるかと思われます。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 106.80 107.10 106.00 105.20

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

一部報道で有力RBAウォッチャーによる利下げ観測も相まって来週のRBA金融政策決定会合での利下げを織り込む動きがでているとの見方もあり、上値が重い展開が続きそうです。しかしながら、大局的には「財政の崖」やギリシャ関連、日本の金融緩和の行方にしばらく振れる動きが予想されます。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 86.06 86.42 85.40 85.10

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2012年11月30日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2012年11月30日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 16:00 (独)10月-小売売上高 -0.3% -3.1%
★★ 19:00 (欧)10月-失業率 11.7% 11.6%
★★ 19:00 (欧)11月-消費者物価指数 2.4% 2.5%
★★ 22:30 (米)10月-個人所得 0.2% 0.4%
★★ 22:30 (米)10月-個人支出 0.0% 0.8%
★★★ 23:45 (米)11月-シカゴ購買部協会指数 50.5 49.9
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します