昨日(2012年11月28日)の動向

28日の東京市場では米「財政の崖」難航を巡る懸念やエバンス・シカゴ連銀総裁によるハト派的な発言などを受け、朝方からドル/円を中心に売りが先行しました。
ロンドンタイムでもリスク回避の動きが継続し、ドル/円やユーロ/円はこの日の安値を更新しました。
一方、NYタイムに入るとオバマ大統領が「財政の崖」回避に向けて両党合意は可能とし、ベイナー米下院議長も楽観的な見方を維持したことから「財政の崖」懸念が和らぎ、NYダウや米債利回りが急速に切り返すとドル/円にも買いが入りクローズにかけて82円台に乗せる動きとなりました。

2012年11月28日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 82.145 82.210 81.687 82.070
ユーロ/円 106.324 106.381 105.277 106.220
豪ドル/円 85.845 85.980 85.235 85.956

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2012年11月29日)の展望

【米ドル/円】

市場の注目がギリシャ関連から米経済情勢に移っており、米要人発言に揺れるマーケットとなりそうです。また、本日は新規失業保険申請件数やGDP改定値の発表が予定されており、GDPは上方修正の見込みで景気回復への期待感もくすぶっており注目が集まっています。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 82.30 82.51 81.78 81.47

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ギリシャ支援問題に対する懸念の高まりから一度は売り先行となったユーロは、米の「財政の崖」問題への楽観論から、買い優勢の展開となっているものの、一段高のためにはさらなる材料が必要かと思われます。本日はドイツの失業率や米新規失業保険申請件数など、雇用関連の指標が発表されることから、株式市場の上昇を後押しする結果が出れば、106円後半から107円台への上昇も期待されます。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 106.60 107.10 105.70 105.20

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

オバマ大統領やベイナー連銀総裁発言で「財政の崖」懸念が和らいだことから米株やアジア株が切り返しており、豪ドル/円にも86円ちょうどレベルまでショートカバーが入ったものの、引き続き米要人発言で右往左往しそうです。チャート的には25MAが切り上がってきており、サポートラインとして意識されそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 86.25 86.51 85.48 84.98

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2012年11月29日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2012年11月29日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 17:55 (独)11月-失業者数 1.6万人 2.0万人
★★ 22:30 (米)10月-新規失業保険申請件数 39.0万件 41.0万件
★★★ 22:30 (米)四半期実質GDP改定値 2.80% 2.80%
★★ 00:00 (米)10月-中古住宅販売保留 1.0% 0.3%
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します