昨日(2012年10月19日)の動向
EU首脳会合中にスペインが正式支援要請を行うと期待されたものの支援要請は行われず、むしろ、スペイン首相が「他国から全面的な国家救済要請に対する圧力が高まっている訳ではない」と、早期の支援要請を否定したほか、今回の首脳会合でECBを主たる監督機関とする銀行監督一元化は来年初までに合意、その後、段階的に導入され2014年初までに完全導入される方向となりましたが、メルケル独首相が「今年末の合意期限を守れるか分からない」と発言したことも嫌気され、ユーロが対円・対ドルを中心に大幅下落となりました。
また、米企業決算が相次いで予想を下回る結果となり、NYダウが200ドル超の大幅下落となったことから、豪ドルやNZドル、カナダドルなどの資源国通貨にも幅広く売りが入り、投資家のリスク回避姿勢が強まる展開となりました。
一方、ドル/円は米株価下落に伴う米長期債利回りの大幅反落にもかかわらず、主要通貨でのドル強含みもあり、79円台前半で横ばい推移となりました。
2012年10月19日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
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米ドル/円 | 78.872 | 79.046 | 78.612 | 78.960 |
ユーロ/円 | 103.560 | 103.780 | 103.126 | 103.242 |
豪ドル/円 | 82.131 | 82.352 | 81.774 | 81.858 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(10月22日)の展望
【米ドル/円】
日中関係の悪化から、貿易赤字が拡大し、日本の国際収支の赤字幅拡大に伴う円安リスクが予想されます。先週金曜日は、利益確定の円買い、米長期金利の低下を受けても79円を割り込むことなく推移したことから、引き続き米ドル/円は下値の堅い展開が続くと思われます。
予想レンジ79.00-79.80
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 79.40 | 79.60 | 79.10 | 78.90 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
週末に行われました、州議会選挙の結果が発表され、ガリシア州は与党が過半数維持し、ラホイ首相のおひざ元で緊縮策の支持を得た格好となり、ユーロにとって好材料となります。しかし、同日に行われました、バスク州では独立派の民族主義政党が躍進しており、また来月に行われるカタルーニャ州の議会選挙でも民族主義政党の勝利が見込まれており、スペイン政府にとって、独立機運は今後のユーロ安要因として意識される可能性も出てきます。
予想レンジ102.70-103.80
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
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ユーロ/円 | 103.66 | 104.10 | 103.00 | 102.70 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
スペイン支援要請の行方が不透明なこともあり、リスクオフの展開となりやすく、欧米の株価下落が予想されるため、豪ドル/円にとりましても、下落基調になりやすい展開になると思われます。
予想レンジ81.30-82.00
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 82.20 | 82.60 | 81.60 | 81.40 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 11:00 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(10月22日)の主な指標
重要な経済指標の発表はありません。