今日の為替ウォーキング

今日の一言

年老いたパイロットは存在する。向こう見ずなパイロットもいる。しかし、向こう見ずで長生きしたパイロットはいない

Hush

 ダイエットで本当にきついのは、最初の1キロではなく、目標体重までの最後の500グラムである。中央銀行によるインフレ対策も同じだ。FRBは1年でインフレ率を9%から3%に下げることができた。しかし、そこから目標値の2%にもっていくには倍の時間がかかると予想されている。

 12月のCPI(米消費者物価指数)は、前年比で3.1%から3.4%の大幅上昇となった。ここ数カ月間大きく下げていたエネルギー価格が、12月はほとんど変化しなかったことがCPIの押し上げ要因となった。

 12月のコア指数は前年比3.9%も、予想を上回る強さだった。構成要素のうち、住居費と中古車価格が予想に反して大幅に上昇したことが押し上げ要因となった。とはいえ、2022年9月の6.6%のピークからコロナ禍前の水準にまで半分以上戻っている。

 今回のCPIは過去数カ月に比べると強かったものの、全体としては、長期的インフレ鈍化傾向を示しており、今回のCPIの結果を受けて1月のFOMC(米連邦公開市場委員会)が追加利上げを決定する可能性はほぼゼロと考えられている。ただし、メスター・クリーブランド連銀総裁が「3月は利下げ時期としては恐らく早過ぎる」と発言したように、今回のCPIは利下げに対してFOMCメンバーをより慎重にさせたと考えられる。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成