昨日(2012年06月20日)の動向
6月20日の外為市場は、バーナンキFRB議長がFOMC後記者会見で、経済に一段の支援が必要であれば、追加資産の買い入れを検討するとコメントしたものの、FOMC声明で量的緩和の実施が示唆されず、今月が期限であったツイストオペ(長期国債を買い、同額の短期国債の売却)を年末まで延長するという市場の予想通りで、若干の失望感からドルは一時上昇し、豪ドルや原油、金などコモディティ関連が下落しました。
東京時間は、FOMC発表を控え、米ドル円は79円を挟んで終始小動きに展開しました。声明で量的緩和の期待から上値の重い展開が続き、連れる形でユーロ/円も99円後半に軟調に推移しました。
欧米時間に入ると、欧州時間はFOMCの声明で量的緩和期待から米ドル売りに展開していたものの、FOMCでの発表では期待していた量的緩和の実施が示唆されず失望のドル買いとなり、米ドル円は79.691まで上昇しました。ユーロも、ドイツが欧州救済危機で国債購入も選択肢の一つであるとコメントされると上昇に転じ、ユーロ/円も一時101円台を回復し101.402レベルまで上昇しました。しかしFOMCでの失望感からの米ドル買いから、ユーロは若干値を下げ、ユーロ/円は100.993でクローズしました。
2012年06月20日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 78.948 | 79.691 | 78.789 | 79.506 |
ユーロ/円 | 100.142 | 101.402 | 99.812 | 100.993 |
豪ドル/円 | 80.443 | 81.400 | 80.179 | 81.056 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(06月21日)の展望
【米ドル/円】
ドル/円相場は目先、ギリシャ再選挙とFOMCと潜在的なドル安円高リスクイベントをこなし、いずれも米長期債利回りの大幅低下やドル安に結びつきにくい結果となったことから、上昇し易くなったと言えそうです。また今後はスペイン銀行資本注入問題が解決すれば、ドル/円は80円に乗せる可能性がありそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 79.80 | 80.30 | 78.80 | 79.00 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
本日スペイン銀行セクターの資本注入額に関する外部機関による評価発表およびユーロ圏財務相会合が予定されており、結果次第ではユーロ/円は昨日の高値を更新する可能性があります。
5月22日の高値102.10円付近がレジスタンスとして意識されそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 100.40 | 102.00 | 99.00 | 99.50 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
豪ドル円は昨日200日移動平均線を上回ったことから本日も堅調に推移しそうです。
サポートラインは200日移動平均線がある80.75付近だと思われます。
ただし、商品市場(金・原油)が軟調なことから上値は限定的な動きとなりそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 81.00 | 81.60 | 80.30 | 80.75 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 10:00 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(06月21日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
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★ | 16:30 | (独)製造業PMI | 45.2 | 45.2 |
★ | 16:30 | (独)サービス業PMI | 51.5 | 51.8 |
★ | 17:00 | (欧)経常収支 | - | 91億 |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します