※この記事は2023年8月11日に掲載されたものです。
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NISAなら、投資の利益に税金がかからない
投資で増えたお金には、所得税や住民税などの税金がかかる。税率は、20.315%。NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座で投資すれば、この税金がゼロ=「非課税」になる。これがNISAのすごいところ。
例えば、投資で100万円の利益がでた場合。通常は約20万円が税金として引かれるが、NISA口座なら100万円がまるまる自分のものになる。
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言い換えると、NISAは投資で利益が出て初めて非課税の恩恵を受けられる、ということ。
「投資で利益が出る」とは、次の2通りがある。
(1)株を売ったときの「売却益」
株や投資信託などの金融商品は、価格が変動する。安く買って高く売れば、その差が利益になる。
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(2)株をもっていると、企業からもらえる「配当金」
株をもっていると、企業から利益の一部を「配当金」としてもらえる場合がある。配当金は、年に1~2回、決められた時期まで株をもっていれば、「1株●●円」という形で株数に応じてもらえる。
同じような形で、投資信託をもっているともらえる「分配金」もある。配当金と分配金は、必ずもらえるものではないことに注意。
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NISAの始め方
NISAを始めるなら、まずは証券総合口座を開設。次にNISA口座を開設すれば、準備OK。日本在住の18歳以上なら、誰でも今すぐ始められる。
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2024年、NISAが変わる。新制度を待つべき?
現在のNISAは2023年で終了し、2024年から新しいNISAが始まる。どうせ始めるなら、新制度の開始を待っていた方がいいのだろうか?
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現在のNISAと新NISAは併用でき、「非課税で投資できる上限額」がそれぞれ決められている。つまり、両方の制度を使った方が、非課税で投資できる総額が増えるためお得と言える。
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【現在のNISA】は2種類。どう選ぶ?
現在のNISAは、投資できる商品や上限額などの異なる2種類があり、どちらか一つを選ぶ必要がある。
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どちらのNISAをどう選べばよいのか? ポイントをみてみよう。
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一般NISAは国内外の企業の株式や投資信託、REIT(リート:不動産投資信託)など、幅広い商品に投資できる。大きなリターンを狙うなら、投資信託に比べて値動きの大きい株式投資。また、配当金や株主優待が欲しい人も、株式投資ができる一般NISAを選ぼう。
一方、つみたてNISAで投資できるのは、金融庁が厳選した投資信託とETF(上場投資信託)のみ。手数料が低水準の商品に限られ、リスクの高い商品は除外されている。あれこれ悩む必要がないから、初心者でも安心!
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2023年内に投資できる上限は、一般NISAが120万円、つみたてNISAが40万円。自分が投資に回せる余裕資金はどのくらいあるか、よく考えて判断しよう。
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つみたてNISAは、商品を購入する日や額を「毎月●日、●円」と初期設定すれば、あとはほったらかしで大丈夫。買うタイミングを迷わなくてOKな手軽さが、初心者に人気だ。
一方、一般NISAは自分の好きなタイミングで商品を購入する「一括(スポット)購入」と「積立購入」の両方が可能。どちらが自分のスタイルに合っているか考えてみよう。
【現在のNISA】が終了。覚えておくべき三つの期限
現在のNISAが終了するにあたり、覚えておくべき三つの期限がある。
まず、現在のNISAで新たに商品を購入できるのは、今年が最後のチャンス。
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ここで思い出してほしいのが、「NISAの恩恵は、投資で利益が出て初めて受けられる」ということ。
NISAの恩恵を受けたいなら、一般NISAは購入した年から数えて5年以内、最長2027年までに売却する必要がある。つみたてNISAの場合は、購入から20年以内、最長2042年まで。この期間を「非課税保有期間」「非課税運用期間」と呼んだりする。
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商品を売らないまま非課税期間が終了した場合、NISA口座から課税口座へと自動で資金が移管される。課税口座で売却すると税金20.315%がかかってしまうため、「いつ売却するか」が重要だ。
例えば…
・2018年に購入したつみたてNISA
→2037年までに売却すれば、その利益の税金はゼロ
→2038年に、課税口座に移管される
・2019年に購入分した一般NISA
→2023年までに売却すれば、その利益の税金はゼロ
→2024年に、課税口座に移管される
NISAは、投資で増えたお金にかかる税金がゼロになるお得な制度。2024年からは新制度が始まるが、2023年のうちに現在のNISAを目一杯使った方がお得と言える。ただし、いつまでに買って、いつまでに売れば非課税になるのか、三つの期限には要注意。制度を活用して、賢くお金を増やそう。