昨日(2012年06月11日)の動向
6月11日の外為市場は、週末のスペイン政府による支援要請が好感され、ユーロは金曜日のクローズから大きく上昇し、いわゆる窓開けオープンとなりました。しかし、スペインの次はイタリアとの見方が強まり、朝方の上昇は打ち消され、チャート上での窓を埋めに行く形となり、金曜日のクローズを下回る下落となりました。米ドル/円は、上値の重さを確認する形で79円半ばで推移しました。
東京時間は、週末のスペインの銀行支援要請が好感され、大幅に上昇してオープンしたユーロは、株価上昇も相成って、ユーロ/円で100.898レベルまで上昇しました。一方米ドル/円は、79.80より上をつけられず、リスク回避的な動きと合わせて上値は重くなってきそうです。
欧米時間に入ると、ユーロ楽観論から一転、スペインの銀行への融資について、スペインの債務拡大につながる可能性や、スペイン政府債よりも返済が優先されており、その結果スペインの借り入れコストが増大する可能性の懸念が浮上し、そのコストが5,000億ユーロ必要であり、イタリア救済には7,000億ユーロ必要となると、スペインの経財相からの発言で、イタリアへの波及も連想させユーロは大幅に下落しました。
また、週末にギリシャの選挙も控えているためにユーロは高値圏から一気に押し戻される形となりました。
2012年06月11日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 79.484 | 79.720 | 79.358 | 79.437 |
ユーロ/円 | 100.552 | 100..899 | 99.080 | 99.137 |
豪ドル/円 | 79.342 | 79.696 | 78.328 | 78.378 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(06月12日)の展望
【米ドル/円】
昨日に続き、本日も重要経済指標の発表はなく米ドル/円はスペインの銀行支援問題やユーロ圏情勢を巡る動向に左右されそうです。また先週末、昨日と79.70円付近で押し戻されていることから上値は重く、節目の80円ちょうどを意識しした展開となりそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 79.80 | 80.15 | 78.80 | 79.00 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
先週末のユーロ圏財務相が合意したスペインの銀行支援ですが、支援額が不十分との見方があったため昨日ユーロ円は大幅に値を下げました。しかし先週末の安値98.512円を下回らずに98.70円台で踏みとどまったことから直近のサポートは98.50円で当面は99円前半で推移しそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 100.00 | 100.80 | 98.00 | - |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
先週の週初めから豪ドル/円は堅調に推移していましたが、上値は重く昨日は先週末の高値を更新することができず、ダブルトップとなったため79.70付近がレジスタンスとなっており、サポートラインは78円ちょうど付近となりそうです。本日は重要経済指標などがないことから値動きは限定的となりそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 79.60 | 80.00 | 78.00 | 78.80 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 10:00 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(06月12日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
★ | 17:30 | (英)鉱工業生産 | 0.1% | 0.1% |
★ | 17:30 | (英)製造業生産高 | -0.1% | 0.9% |
★ | 21:30 | (米)輸入物価指数 | -1.0% | -0.5% |
★ | 23:00 | (米)IBD/TIPP景気楽観度指数 | 47.3 | 48.5 |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します