運用利回りを高める(お金に働いてもらう)

「運用利回り」という言葉が出てきましたが、ここでは、預貯金であれば「金利」、保険商品であれば「予定利率」、債券や株式、投資信託であれば「期待リターン(利回り)」のことを総称して、「運用利回り」という言葉を使っています。

 ほぼゼロ金利の預貯金として眠っていたお金を呼び覚まして、少しでも利回りの高い資産に組み替えていくことです。

 普通預金金利が0.001~0.01%程度とほぼゼロですから、個人向け国債(0.05%以上)や、定期預金のキャンペーン(0.1~0.5%程度)に振り替えることで、いくらかは運用利回りを高めることができます。

 もう少し長期でよいから少しでも利回りを高めたい、という場合は、生命保険商品などを利用すると、0.5~1.5%程度の利回りを実現できるかと思います。

 そして、さらに積極的に運用していきたい、という場合には、株式や債券などに投資する投資信託を利用することで、長期的には1~5%程度の利回りを実現していくことは十分可能だと思います(株式や債券そのものではなく、それらを対象に幅広く分散して投資できる投資信託がオススメです)。

 このあたりについては、あらためて詳しくご説明致します。

収入を増やす(キャリアアップや兼業・副業)

 最後は、収入を増やす、つまり、今やっている仕事をがんばってキャリアアップ、収入アップを目指したり、兼業や副業で別の収入源を確保していく、というものです。

 最近は働き方改革などもあり、副業なども積極的に認めていこう、という雰囲気もありますが、フルタイムで働いている方が副業などを行っていくというのはそうカンタンなことではないと思います。

 ここはやはり、今日、明日で成果がでるわけではありませんが、本業の仕事をがんばって収入アップを図っていく、というのが王道と言えるのではないでしょうか。

 そして、資産形成に向けたインパクトという意味では、やはり最も大きいと思います。

 いくら運用利回りを高めたところで、資産が100万円だとしたら、利回りが5%になっても、年間5万円の収入にしかならないわけですが、昇進したり、転職したりすることで年収が上がる場合は、もっと大きな収入アップが期待できると思います。

まとめ:4つのポイントのバランスを取りましょう!

 大事なことは上記4つのバランスを取りながら、資産形成していくことだと思います。

 1つ目の収入の範囲内で生活していくというのは大前提ですが、例えば、4つ目の収入アップを実現できたとしても、それにともなって支出も増やしてしまったら資産形成はできません。

 また、支出を減らして資産が積み上がり始めてきたら、ある程度は運用利回りを高めていかないと、いつまでたってもなかなか増えていきません。

 上でご説明した4つのポイントを参考に、バランスを取りながら資産形成していきましょう!

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ファイナンシャルプランナー。株式会社ウェルスペント 横田健一さん
大手証券会社にてデリバティブ商品の開発やトレーディング、フィンテックの企画・調査などを経験後、2018年1月に独立。「フツーの人にフツーの資産形成を!」というコンセプトで情報サイト「資産形成ハンドブック」を運営。YouTube「資産形成ハンドブック」も人気上昇中。

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