優待品がもらえて、銘柄によっては配当も期待できる。株価が上がれば含み益や売却益も!オイシイところだらけに見える「優待投資」。でもほんとに低リスク高リターンなの???

 トウシルで「優待投資で失敗したことはありますか」というアンケートを実施したところ、約40%の方が「失敗経験アリ!」と回答し、さまざまな「失敗談」を聞かせてくださいました。

 今記事では、アンケートでお寄せいただいたコメントの中から、手痛い失敗からくすっと笑える小さな失敗、意外な失敗などをご紹介します。皆さんの優待投資に役に立つ失敗談があるかも!? ぜひご一読ください。


【あるある失敗例1】優待が廃止or条件が変わってしまった!

CASE01 優待がもらえる条件が変わった!もう1年待つの!?

「100株以上を1年以上継続保有する条件でQUOカードがもらえる優待があり、翌年を見越して仕込んだ会社が、優待の条件を変更。「2年以上保有」が条件となり、もう1年待たなくてはならなくなりました……」

CASE02 知らない間に優待廃止!

「学生時代にバイトの経験がある企業の株を購入。優待品のおいしいパンや蒸しケーキがもらえると心待ちにしていたのですが、ある年から優待品が送られてこなくなりました。確認すると、前年度で株主優待が廃止されており、株価も購入時の半分以下に……」 

優待の廃止や条件変更はよくあるコト。購入したら、定期的に経営計画や株主還元施策などをチェックすることをお勧めします。長く優待銘柄と付き合うためには、自分が保有している優待銘柄の企業動向の定期検診をお忘れなく!


【あるある失敗例2】優待品以上の損が出てしまった!

CASE03 米はうまいが、株価は痛い…

「優待品としてブランド米がもらえる優待銘柄。おいしいお米が食べられる!と思って株を購入したのですが、そのあと、株価が急落。しかも、配当がない銘柄で含み損が痛い…。お米だけはおいしいのでやけ食いしています……」

CASE04 ろうばい売りで大損、優待品も買えばよかった

「優待が欲しくて権利日の少し前に焦って買いました。ただ、権利落ち後、お約束の価格下落が待っていて、予想以上の下落っぷりに回復するまで待てずに売却。投資としては大損です。しかも冷静になってみると(その優待、そんなに必要だった?)という感じ。優待でもらうのを待つくらいならお金を出して買ったほうがよかった…と反省しきりです…」

優待銘柄は、権利付き最終日が過ぎて優待品をもらえる権限を得た後、売却する人も少なくありません。短期的に株価が下がっても支持したい銘柄であるかどうかしっかり自問自答して銘柄選びをしておくと、下落も想定内と冷静でいられるはず。


【あるある失敗例3】送られてきた優待がいらないものだった!

CASE05 カタログ優待、欲しいものがない!

「カタログで選べる優待銘柄を持っているのですが、妻が「欲しいものがない」と毎回グチを言っています。仕方なく日持ちする冷凍品を頼むのですが、送料が高くついてしまい、たいしたものがもらえない。妻のグチは今年も止まりません……」

CASE06 そんなに焼肉、食べられない年齢に…

「優待券を10万円分もらえる、焼肉チェーン店の銘柄を長く保有しています。若いうちはよかったのですが、長年保有している間に、そんなに毎月、焼肉を食べられない年齢になってきました。最近では使いきれずに5万円分くらい残ってしまっています…」

株価や企業業績、配当など、銘柄そのものの魅力で優待銘柄を選ぶ人のあるある。送られてきた優待はあくまでもおまけです。使い切れなかったり、興味のないものが送られてくることも想定内。他の商品に変更できたり、なんにでも使えるQUOカードやジェフグルメカードなどの金券系優待も視野に入れて、優待銘柄を選んでみるのも手です。


【あるある失敗例4】あなたのために買ったのに…

CASE07 次の彼女、早く欲しいです…

「当時付き合っていた彼女がいたので、おしゃれなプレゼントに使おうと有名ファッションブランドの株を持っていた時期がありました。でも、なんやかんやあって別れてしまい…。手元に残った優待券は、自分にとっては使い道のない紙切れに。新しい彼女が早くできるといいな…」

CASE08 妻が売却を許してくれません…

「妻が欲しいものを中心に優待投資をしています。確かに油やティッシュペーパーなど、昨今のインフレに役立つ優待品を送ってくれるのですが、含み損が増えても妻が売ることを許してくれず、投資家としては苦悩する日々です」

銘柄選びの軸が「他人」になってしまうと、こういうことが起こりがち。優待といえど、自分軸を見失わずに銘柄を選択しましょう。何を基準に選ぶのか、ぶれない「自分軸」で、優待銘柄を選択するようにしましょう。

 
 いかがでしたか? 「分かる分かる!」と思う方もいれば、「ええー、そんなことあるの?」 と思う人もいると思います。優待品は確かに魅力ですし、株価も比較的、急落しにくい銘柄が多いのが優待銘柄の強みですが、ご自身の投資スタンスとずれてきたならば、それは見直しタイミング。不安や不満をため込まず、「?」と思ったタイミングでポートフォリオを見直してみてはいかがでしょうか?