2.足るを知り、無駄なものにはお金を使わない

 もっともっとと上を見上げたり、他人と比較して、より大きな家を、より高い車を…と比較してもキリがありません。筆者は、人生の目的は「幸せな人生を送ること」だと考えていますが、その幸せの感じ方は人それぞれです。ご自身にとって満足のいく幸せな人生を送るためには、どのくらいのお金をどのように使っていけばよいのか、自分と向き合ってしっかり考えていくことが大切です。

 筆者が知る、FIREを達成した方の中には、コンビニで買うペットボトル飲料は、自分には無駄な使い方だと考え、ご自宅で白湯をマイボトルに入れて持ち歩いているという方もいます。これは少し極端な例に思えるかもしれませんが、コロナ禍でリモートワークが浸透する時代において、例えば家賃12万円の方が、少し郊外に移り家賃を8万円に下げるといったことなら現実味があるのではないでしょうか。

 また、日本人は保険好きと言われますが、本当に必要な分だけ保険に加入されている方は非常に少ない印象があります。例えば生命保険で言えば、遺族年金を含めた公的年金保険や、死亡弔慰金、遺児育英年金などのお勤め先の保障といったすでに存在している保障を考慮した上で、足りない分だけ民間の保険に加入すればよいのですが、きちんと確認されている方は多くありません。

 さらに預貯金に偏重しているのも日本人の特徴です。現在の預貯金金利ではいつまで経ってもお金は増えません。ある程度を確保できたら、適切に投資をしていくことで、より豊かな人生につながる可能性が高まります。

 FIREを実現するためには、現在の支出、お金の使い方をゼロベースで見直すことが大切です。