昨日(2016年08月18日)の動向
木曜日の米ドル/円は下落傾向を強め、再び100円を割ると一時99.63円までドル安・円高が進みました。欧州時間には、当日高値となる100.48円まで戻る場面もありましたが、これといった買い材料もなく、徐々に値を下げて99.876円(前日比-0.366円)で引けました。なお、終値が100円台を下回るのは2013年11月以来のことです。
FOMC議事録は、米早期利上げ再開をサポートする内容ではありませんでした。利上げするためには、労働市場の拡大だけではなく、継続的なインフレ率上昇の確証が必要である、というのがFOMC委員の認識でした。米国の雇用市場は順調ですが、インフレ率が伸び悩んでいることから、9月利上げは時期尚早ということで、落胆からドル売りが再開しました。
豪ドルは堅調。この日発表された豪7月雇用統計は失業率が5.7%に低下。就業者数も市場予想を大きく上回る+2.62万人だったことから、豪ドル/ドルは0.76台半ばから急上昇して欧州時間には当日高値となる0.7722ドルをつけました。RBAが緩和姿勢を解くことは当面ないにしても、労働市場の強さは次回利下げの可能性を低めるとして、豪ドルに買いが集まりました。FOMC議事録が9月米利上げのチャンスを遠ざけたことも、豪ドルの支援材料と考えられます。ただし、就業者数増加のほとんどがパートタイムで、正規雇用者は逆に減っているため、豪雇用統計は見かけほど強くないとの意見もあります。
ポンドも上昇。この日発表された英7月小売売上高は予想を大きく上回りました。16日のCPIとPPIに続いて、ブリグジット後も英経済が底固さを維持していることを示しました。ポンド/ドルは1.30ドル後半から1.3172ドルまで急伸。ポンド/円も、130円台前半から132.26円まで買われました。
2016年08月18日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 100.225 | 100.488 | 99.630 | 99.876 |
ユーロ/円 | 113.120 | 113.698 | 112.646 | 113.383 |
豪ドル/円 | 76.699 | 77.272 | 76.326 | 76.759 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2016年08月19日)の展望
【米ドル/円】
レジスタンスは101.45円(2016年08月15日高値圏)、サポートは 99.50円(2016年08月16日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 101.45 | 102.28 | 99.50 | 98.79 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
ユーロ/円のレジスタンスは114.03円(2016年08月12日高値圏)、サポートは 112.31円(2016年08月05日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1426ドル(2016年06月24日高値圏)、サポートは 1.1239ドル(2016年08月17日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 114.03 | 114.82 | 112.31 | 111.07 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
レジスタンスは77.80円(2016年08月15日高値圏)、サポートは 75.93円(2016年07月11日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 77.80 | 78.55 | 75.93 | 75.04 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2016年08月19日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2016年08月19日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
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★★ | 21:30 | (加) 7月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) | 1.4% | 1.5% |
★★ | 21:30 | (加) 7月消費者物価指数(CPIコア)(前年同月比) | 2.1% | 2.1% |
★★ | 21:30 | (加) 6月小売売上高(前月比) | 0.5% | 0.2% |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します