昨日(2016年08月16日)の動向
この日の米ドル/円は、大きく円高が進みました。101.25円でスタートした米ドル/円は、東京時間午後までに100.10円台へ下落。海外時間には、英国民投票日以来の円高となる99.53円まで水準を切り下げました。しかし、ダドリー・NY連銀総裁の「9月の利上げの可能性はある。」との発言が伝わると100円台半ばへ反発。そのまま100円台を維持して、100.307円(前日比-0.926円)で引けました。
先週末から昨夜にかけての動きは、円高というよりもドル安というべきです。米小売売上高が振るわず米利上げ期待が後退したことが、ドル売りのきっかけとなりましたが、連銀総裁が相次いで9月利上げの可能性を示唆したことで、流れが少しおさまったようです。
ドル売りの流れで、ユーロ/ドルは、1.11ドル台後半から1.1322まで急上昇。独8月ZEW景気期待指数は、懸念されていたほどの落ち込みもなくブレグジットが欧州経済にそれほど影響を与えていないことを示しました。
ポンド/ドルは1.28ドル台後半から1.3051ドルへ回復。ポンド安のおかげで英消費者物価は持ち直しており、特に前年比では2014年11月以来の上昇となりました。英中央銀行があらゆる手段を使ってもなしとげられなかったインフレ率の改善を、ブレグジットが実現したことになります。EU離脱に否定的だったBOEにとっては喜び半分かもしれません。
豪ドルに関しては、この日RBA議事録が公表されましたが、インパクトは限定的でした。RBAにとって、豪ドル高は相変わらずの懸念材料であるものの、即時対応を示唆するような強い表現もありませんでした。また豪ドルは、キャリートレード狙いと、商品相場の上昇を背景に押し目買いを狙うトレーダーも多く、全体的なドル売りの流れに乗って、豪ドル/ドルは0.7748ドル、NZドル/ドルは0.7302ドルまで買われました。
2016年08月16日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 101.251 | 101.287 | 99.530 | 100.307 |
ユーロ/円 | 113.225 | 113.331 | 112.360 | 113.121 |
豪ドル/円 | 77.679 | 77.770 | 77.009 | 77.168 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2016年08月17日)の展望
【米ドル/円】
レジスタンスは101.45円(2016年08月15日高値圏)、サポートは 99.50円(2016年08月16日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 101.45 | 102.28 | 99.50 | 98.79 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
ユーロ/円のレジスタンスは113.34円(2016年08月16日高値圏)、サポートは 112.31円(2016年08月05日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1322ドル(2016年08月16日高値圏)、サポートは 1.1177ドル(2016年08月16日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 114.03 | 114.82 | 112.31 | 111.07 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 77.80 | 78.55 | 76.49 | 75.93 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2016年08月17日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2016年08月17日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
★★ | 17:30 | (英) 6月失業率(ILO方式) | 4.9% | 4.9% |
★★★ | 27:00 | (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨 | - | - |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します