昨日(2016年10月18日)の動向
米ドル/円はこの日も動意に乏しく、104円を挟んだレンジ取引が続きました。
米9月のCPIはおおむね良好で、「インフレ率は目標達成に近づいている」というフィッシャー・FRB副議長の見解を裏付けました。ただコアインフレについては市場予想に届かず、米ドル/円は104.19円の当日高値をつけた後103.70円台に押し戻される展開。安値は東京時間の103.68円、終値は103.860円(前日比-0.022円)でした。米ドル/円は下値が堅い一方で、104円台半ばからの売り圧力も強く、105円にのせるには新鮮な材料が必要に思われます。
豪ドル/ドルは東京時間から買われ、0.7688ドルまで上昇。豪ドル/円も7月21日以来の高値80.01円をつけました。RBA議事録が、豪利下げの可能性を後退させたことが買い材料になりました。議事録には、利下げについて、「7-9月期CPIを基準にして判断する」と述べられていましたが、今のところ懸念されるようなインフレ率の落込みは見られず、RBAは当面金利据え置きとの見方が広がっています。また豪ドルはユーロに対しても強く、ユーロ/豪ドルは昨年6月以来となる1.42豪ドルまで下落(ユーロ安/豪ドル高)しました。
一方、NZドル/ドルは、フォンテラが発表した乳製品の入札価格が改善したことが支援材料となって、0.71ドル前半から0.7216ドルまで上昇。NZドル/円も、74円近辺から74.91円まで値を伸ばしました。
ポンドは急伸。ポンド/ドルは1.21ドル後半から1.2324ドルへ、ポンド/円も126円台半ばから128.16円まで上昇しました。9月CPIが強めの結果だったことがきっかけになりました。ただ、ポンド安のわりには物価押し上げ効果が出ていないとの意見もあり、ポンド上昇は一時的でした。その後、EU離脱に関して、「最終合意には、議会の批准が必要となる公算が非常に大きい」と報じられると、ポンドは再び反発。英議会内にはEU離脱反対派も多く、メイ英首相が推し進める「ハード・ブレグジット」が見直しを迫られるとの期待がポンドを支援しました。
2016年10月18日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 103.865 | 104.195 | 103.681 | 103.860 |
ユーロ/円 | 114.243 | 114.678 | 113.975 | 114.024 |
豪ドル/円 | 79.298 | 80.010 | 79.144 | 79.613 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2016年10月19日)の展望
【米ドル/円】
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 104.64 | 105.53 | 103.16 | 102.67 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 115.79 | 116.37 | 113.62 | 112.59 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 80.98 | 81.51 | 78.82 | 78.37 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2016年10月19日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2016年10月19日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
★★ | 17:30 | (英) 8月失業率(ILO方式) | 4.9% | 4.9% |
★★★ | 23:00 | (加) カナダ銀行 政策金利 | 0.50% | 0.50% |
★★ | 27:00 | (米) 米地区連銀経済報告(ベージュブック) | - | - |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します