昨日(2016年10月10日)の動向

7日の米雇用統計発表後は、ドルが下落。米ドル/円は一時102.85円まで売られました。米労働省発表の9月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比+15.6万人と、市場予想の+17.2万人を下回りました。失業率は5.0%に上昇。平均時給は前月比+0.2%で、こちらも予想(+0.3%)より弱い水準にとどまりました。雇用統計は全体的に低調な内容でしたが、就業減は悪天候による一時的なものとの報告や、8月の非農業部門雇用者数が上方修正されたこともあって、米利上げ見通しを大きく後退させるほどではありませんでした。

米ドル/円は、東京時間につけた104.03円が高値で、9月の高値(104.30円)更新は、今週以降に持越しとなりました。終値は102.959円(前日比-0.991円)。また、東京時間の朝に、1.26ドル台から1.18ドル台まで暴落したポンド/ドルは、雇用統計発表後のドル安相場で、1.24ドル台を回復して引けました。急落の原因は複数あったようですが、ポンドの下サイドが非常に脆い事が、今回の件ではっきりしました。ブレグジット以降、ポンドの買い手は市場からほとんどいなくなってしまいました。一方で、ポンド安にもかかわらず英8月貿易収支は赤字幅が拡大。ポンドの下落は輸出増には結びついていません。


週明け10日の米ドル/円は底固い動きとなり、東京時間に102.79円まで下げた後は徐々に買いが優勢になり、欧州時間夕方には103.78円の高値をつけました。金曜日の米雇用統計直前の水準を回復したことになります。終値は103.613円(前日比+0.654円)。

東京時間の午前に行われた米大統領選第2回TV討論会は大きな波乱もなく、クリントン氏勝利の確信がさらに強まったことが、ドル買いの安心感につながりました。

ユーロ/ドルは、1.12ドルを高値に1.113ドルまで下押し。ドラギ総裁の欧州景気に対する弱気見通しは変わらず、先週末も経済の下向きリスクを懸念する発言を繰り返しました。ECBが、緩和政策を続ける必要があるということであり、先週話題になったテーパリングを間接的に否定したことになります。

また、原油先物価格は、終値ベースで約1年3カ月ぶりの高値となる51.35ドルで引けました。プーチン・ロシア大統領が、OPEC減産合意にロシアも参加する用意があると表明したことが材料視されました。

2016年10月10日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 103.127 103.786 102.791 103.613
ユーロ/円 115.373 115.732 115.068 115.383
豪ドル/円 78.322 78.971 78.077 78.794

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年10月11日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは104.32円(2016年09月02日高値圏)、サポートは 102.67円(2016年10月03日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 104.32 105.53 102.67 101.20

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは116.37円(2016年09月02日高値圏)、サポートは 115.04円(2016年10月07日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1205ドル(2016年10月07日高値圏)、サポートは 1.1104ドル(2016年10月07日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 116.37 116.85 115.04 113.62

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは79.14円(2016年09月06日高値圏)、サポートは 78.07円(2016年10月10日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 79.14 79.74 78.07 77.35

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年10月11日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年10月11日)の主な指標

重要な経済指標の発表はありません。