昨日(2016年10月05日)の動向

5日、102円台後半からスタートした米ドル/円は、ドル買いの流れが続き、欧州時間には103円台へ上昇。NY時間には、ADP雇用指数が弱くもたつく場面もありましたが、その後発表された米9月非製造業ISMが57.1と予想(53.0)を上回る強い結果が後押しして、9月6日以来となる103.66円までドル高・円安が進みました。

FRB年内利上げ期待の高まりがドル高の背景といえますが、この動きは、むしろテクニカル的な側面が強いように思えます。米ドル/円の下サイドを見ると、9月27日から7営業日連続で安値が切り上がり、底固さがうかがえます。ただし上サイドには、9月7日の103.80円、そして、マーケットが特に注目している9月2日の104.30円などクリアすべきレジスタンスが待ち構えています。

104.30円は、9月の高値ということもありますが、このレベルを上抜けすることは、米ドル/円が、月ベースで前月の高値を、今年初めて超えるという重要な意味を持っています。9ヵ月間続いている米ドル/円の下向きトレンドが休止あるいは反転する重要なサインになるでしょう。ただし、トレンドが本当に変わるかどうかは、今週の米雇用統計にかかっています。104.30円は先月の雇用統計の日につけた高値です。金曜日の雇用統計が失望させる内容ならば、同じことが繰り返されるリスクもあるでしょう。

ポンド/ドルは続落。欧州市場の早朝に31年ぶりの安値をさらに更新して、1.2685ドルまで下落しました。一方、ユーロ/ドルはECBテーパリングの報道で、1.12ドル台で堅調。その結果ユーロ/ポンドは、5年ぶりの高値となる1ユーロ=1.0628ポンドまで上昇し、またユーロ/円は、円安が進んだことで9月2日以来約ひと月ぶりの高値となる116.25円をつけました。

また東京時間には、豪ドル/NZドルが急騰して8月16日以来の高値となる1豪ドル=1.0628NZドルをつけました。背景にはRBAとRBNZの金融政策のかい離があります。RBAは金利据え置きの「中立」姿勢、RBNZは11月利下げの可能性が高い「弱気」姿勢という違いが、豪ドル買い・NZドル売りの動きになっています。とはいえ、FRB利上げやECB緩和縮小などのニュースに対しては、揃って弱いことは共通しています。

2016年10月05日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 102.879 103.666 102.672 103.526
ユーロ/円 115.255 116.250 115.113 116.003
豪ドル/円 78.385 79.019 78.161 78.868

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年10月06日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは103.81円(2016年09月06日高値圏)、サポートは 102.67円(2016年10月03日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 103.81 104.32 102.67 101.20

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは116.37円(2016年09月02日高値圏)、サポートは 115.11円(2016年10月05日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1285ドル(2016年09月09日高値圏)、サポートは 1.1137ドル(2016年10月04日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 116.37 116.85 115.11 113.62

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは79.14円(2016年09月06日高値圏)、サポートは 78.16円(2016年10月05日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 79.14 79.74 78.16 77.35

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年10月06日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年10月06日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★★ 20:30 (欧) 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨 - -
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します