桐谷さんをテレビで見て、私も優待株を探して買い始めました。優待生活を送る桐谷さんが株を売る時はどんな時ですか?
優待投資家の多くは、優待が改悪されたり、廃止されたら売却すると思うのですが、私はそんな時でも、売るとは限りません。
例えば、そのとき株価が買値を上回っていたら、プラスで手じまいできるので、売却することが多い。しかし、買値を下回っていたら、損することになるので、すぐには売らず、株価が上昇するのを待ちます。
これは優待株に限ったことではありませんが、基本的に損切りはしません。なぜなら割安なときにしか買わないからです。安いときに買っているので、そこからさらに下がっても、待っていればいずれ上がる、少なくとも買値に戻るはずだという思いがあるわけです。
ただし、大きく値が下がったときなど例外はあります。例えば10万円で買ったら7万円まで下がったのでナンピン買いしたとします。
そしたら7万5,000円に上がった。ここで売ったら10万円で買った分はマイナスになりますが、7,000円でナンピン買いした分は5,000円プラスじゃないですか。
つまり、トータルでは負けているけれど、一矢報いたというか、ちょっとだけ敵討ちができた気分になれるんです。日々穏やかに過ごすため、こういうことはよくします(笑)。
大変尊敬しています。難しい株のことも、桐谷さんのお話だとスッと入ってきます。これからのご活躍も楽しみにしています。子育て世帯におすすめの優待株はどんなものがありますか?
真っ先に思い浮かぶのは学研やベネッセホールディングスなど教育系の銘柄かなあ。
学研は子供向けの本や教材などから好きなものを選べます。ベネッセホールディングスはオリジナルのカタログギフトで、やはり教材などから選ぶことができます。
あと、バンダイナムコホールディングスもいいかもしれません。
同社が運営するアミューズメントパークで使えるチケットやこども商品券のなかから選択できます。ただ、ここは株価が7,000円台とかなり高い。
そういう意味では、同社のグループ企業であるハピネットがオススメです。
こちらは1,400円程度で、優待カタログのなかから玩具やゲームがもらえます。私もラジコンカーをもらったことがあります(笑)。
ほかにもこども商品券や図書カードがもらえる銘柄がけっこうあるので、探してみてはどうでしょうか。
*各株式の銘柄の詳細情報やチャートはPCサイトでご確認ください。
桐谷さん、米国株始めたんですか?!
いやー。あれは雑誌の付録で、初心者向けの米国株購入を体験したのを、編集の方が本にしてくれただけなんです。私は今後も日本株&優待投資メインでいくつもりです。
でも本自体は面白くできてるので、ぜひ読んでみてください。
株を始めたばかりで、色々な情報(ファンダメンタル・テクニカル・配当・優待など)やツールに目が行き、時間ばかりがすぎ結局よく分からないままなんとなく取引しています。始めたばかりの時はまず何を勉強したらいいですか?
自慢できることではないですが、私は企業のキャッシュフローがどうかなんてさっぱり分からないですよ。有価証券報告書とか読んだこともありません。
それでもそこそこ利益を出し続けているのは、高配当銘柄や優待銘柄の分散投資という手法に徹しているからです。
株を買って値上がり益でもうけようと思ったら、当然、企業分析の知識やスキルが必要です。しかし、私のように配当金や優待で稼ぐなら、特別な知識はいりません。
配当利回りや優待の利回りでみるとオトクな銘柄を割安な値段で買う、1銘柄に集中させず分散して買う、一時的に株価が下がっても損切りせず保有し続ける。これらを忠実に実行していれば、ある程度は利益を出せると思います。
だから、何かについて勉強しなさいというつもりはないのですが、1つ挙げるなら割安かどうかを判断する方法は知っておいたほうがいいでしょうね。ただ、これもべつに難しいことではなく、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)の見方がわかれば十分です。
ちなみに私は、証券会社のサイトなどで昨年来安値や年初来安値を更新している銘柄を調べて、そのなかから選ぶことも多いですね。