初めての人にはつみたてNISAがオススメ

──つみたてNISAはされてるんですか。

 はい、もちろん。すべてではないですけど、それまで所有していたファンドから移し替えました。

──つみたてNISA、それとiDeCo(個人型確定拠出年金)もずいぶん認知されてきましたが、虫とり小僧さんはそれらを勧めますか。

 インデックス投資を始めようとする人は年5%程度のリターンを期待するのが普通だと思いますが、そのくらいの前提で長期投資をしようというなら、これはもう絶対に利用すべきでしょう。やはり税制優遇の恩恵を受けられるのは大きいですから。iDeCoは高所得者の場合、退職金の金額次第で微妙なところもありますが。

──つみたてNISAとiDeCoではどちらを優先すべきだと思いますか。

 うーん、難しいですねえ。iDeCoには運用益が非課税なのに加えて、掛け金全額が所得控除の対象となるというメリットがあります。ただし、60歳までは辞めたくてもやめられません。一方、つみたてNISAは税制優遇の点では見劣りしても、いつでも辞められるというよさがあります。いつでも解約できますし、試しに購入してみるといいと思います。

 つみたてNISAは、金融庁が定める基準を満たしたファンドとETFだけしか商品ラインナップがありませんから、どれを買っても大やけどはしないはずです。

──そういえば虫とり小僧さんは、お子さんのお金も投資にまわしているそうですね。

 子供のお金を勝手にかすめて投資資金にまわしているというわけではないですよ(笑)。これ、第一子が生まれたときからやっているのですが、お祝い金とかお年玉をもらったら、それを半分に分けるんです。で、半分を預貯金にまわし、残りの半分でファンドを買います。

 これを子供が成人するくらいまで続けてどこかのタイミングで本人に引き渡すつもりですが、そのときには預貯金とファンドではそうとう金額の差がついていると思うんです。実際、まだ数年経ったところですが、かなりの差がついていますし。そうすると、子供が投資のよさを身をもって理解してくれるのではないかと考えています。

──面白いですねえ。

 仮に損失が出てしまったとしても、それはそれで「投資なんかやめておけ」という逆の意味で勉強になりますし(笑)

 

──投資初心者のかたへメッセージをお願いできますか。

 僕はバランスファンドをメインに投資してきたわけですが、世の中には株式ファンド1本という人もいるし、ETF(上場投資信託)しか買わないという人もいます。僕はどれでもいいと思うんです。ちゃんと国際分散して、そこそこ低コストで投資を続けるのであれば、大差はないと。ただし、僕たちのようにリスク資産への投資をしている人と、何もせず収入をすべて預貯金にまわしている人を比べたら、けっこう大きな差が開いてくるような気はします。

 我々は経済との関わりを避けることができず、自分のお金は必ずどこかになんらかの形で置いておく必要があるので、まずは月1万円でもいいので、行動を起こしてみることを勧めたいですね。

 

読者へのメッセージ

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景気は循環する
投資をはじめて、歴史を勉強して、いいときもあれば悪いときもあることを知りました。物事を俯瞰して長期的に考えられるようになったことは私生活にも活きています。

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※このインタビューは2018年10月4日に実施し、2018年10月19日に初回掲載したものです。

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