昨日(2016年12月15日)の動向
FOMCの利上げ決定とドットチャート(金利見通し)の上方修正を受けたドル買いの流れは、15日のマーケットへ引き継がれ、東京時間の米ドル/円は116.99円を安値に117円台後半へ上伸しました。
欧州時間に入っても勢いは弱まることなく、米長期金利が2.6%台に乗せたことも材料に、118.66円まで高値を更新。調整売りで一時117.60円近辺まで上下する場面もありましたが、NY勢がドル買いで参入したことで118円台が堅くなり、終値も2月2日以来の118円台となる118.22円(前日比+1.213円)でした。
ユーロ/ドルは下落が止まらず、2003年1月以来約13年ぶりの安値となる1.0366ドルまで急落。この日は重要な景気指数であるPMIが発表され、軒並み改善傾向を示したものの、反応は限定的でした。ユーロ/円は、円に連れ安となって124.09円まで上昇した後、ユーロ安で122.56円まで大きく下げるなど、ドル相場の中で上下。
BOEはこの日の会合で、政策金利を現行の0.25%に据え置きました。決定は予想通り。ブレグジットの影響を懸念して8月に利下げしたBOEですが、今回の決定は、7-9月期GDPが強かったことや底固いインフレ率に安心したBOEが政策スタンスを緩和方向から中立まで戻したことを示しています。しかし、ポンド/ドルはドル全面安の影響で1.25ドル台後半から一時1.2375ドルまで下落となりました・
調整らしい調整もなく、一方的進むドル高にマーケットは警戒感を抱いています。とはいえ、今はピッチが速すぎてドルを買う時間がなかったことの焦りのほうが大きく、今日の米ドル/円のように、下げがあってもすぐに買い戻されています。本格的な調整があるとすれば、トランプ次期大統領が、ドルについて直接コメントする時でしょう。またマーケットもそれを待っていると思います。
2016年12月15日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
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米ドル/円 | 117.075 | 118.662 | 116.992 | 118.220 |
ユーロ/円 | 123.300 | 124.093 | 122.563 | 123.092 |
豪ドル/円 | 86.669 | 87.530 | 86.593 | 86.958 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2016年12月16日)の展望
【米ドル/円】
レジスタンスは119.05円(2016年01月27日高値圏)、サポートは 16.99円(2016年12月15日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 119.05 | 120.00 | 116.99 | 114.72 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
ユーロ/円のレジスタンスは124.64円(2016年05月12日高値圏)、サポートは 122.08円(2016年12月13日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.0538ドル(2016年12月15日高値圏)、サポートは 1.0460ドル(2015年03月13日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 124.64 | 126.85 | 122.08 | 121.53 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
レジスタンスは87.85円(2016年01月04日高値圏)、サポートは 86.59円(2016年12月15日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 87.85 | 88.55 | 86.59 | 85.72 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2016年12月16日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2016年12月16日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
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★★★ | 19:00 | (欧) 11月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比) | 0.6% | 0.6% |
★★ | 22:30 | (米) 11月住宅着工件数(年率換算件数) | 123.0万件 | 132.3万件 |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します