インスタグラムで、家計管理や投資について発信している30代主婦、りりなさんのインタビュー[中編]をお届けします。今回は株主優待の魅力など、個別株投資についてお伺いしました。

家計に役立つ「飲食チェーン優待」を保有

──前編で、りりなさんはつみたてNISAと株式投資をされているとおっしゃっていました。つみたてNISAを始める人は年々増え、2024年に新NISAが始まったらさらに関心が高まることと思います。しかし、投資をそれ以上に広げず、つみたてNISAで止まってしまう人もいます。りりなさんは、何がきっかけで株式投資を始めたのですか?

りりなさん 『月曜から夜ふかし』というテレビ番組で、株主優待名人の桐谷広人さんを知ったのがきっかけです。例の「株おじさん」から聞かされていたので「株主優待」という制度があることは知っていましたが、桐谷さんが楽しそうに優待生活を送っているのを見て、私もやってみたいと思いました。

──つみたてNISAは投資信託で運用しますが、株主優待は特定の企業の株を買うことになります。投資信託に比べると、少しハードルが高いと思いますが、ためらいはありませんでしたか?

りりなさん 性格的に、どうせ投資をするなら、守りに徹するより少しは攻めたいな、と思っていました。配当金=働かずにゲットできる「不労所得」、という言葉に憧れもありました。

──投資するならそこを目指したい、という気持ちはよく分かります(笑)。りりなさんが最初に買った優待銘柄は何ですか?

りりなさん 最初は、優待を代表する人気銘柄オリックス(8591)を購入しました。企業業績を細かく調べても知識が追い付かないので、人気が高く、優待が長く続いている銘柄を選んだのですが…。

──オリックスはもうじき優待を廃止しますよね…。

りりなさん そうなんです。2024年3月で廃止すると発表しました。企業が優待を廃止するのは珍しいことではないですが、やっぱり残念です。ただ、そこまで予測できる人はなかなかいないし、今、含み益も出て配当ももらえているので、あの時の判断は、間違いではなかったとも思っています。

──今は、ほかにどんな優待銘柄をお持ちですか?

りりなさん ビックカメラ(3048)KDDI(9433)ベネッセホールディングス(9783)すかいらーくホールディングス(3197)FOOD & LIFE COMPANIES(3563)クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)などです。

──飲食チェーンが多いですね。

りりなさん 飲食チェーンの優待品は、ほとんどが食事券です。家族で外食を楽しめるので、何銘柄か保有しています。

──優待銘柄を買うときは、やはり優待の中身で決めていますか?

りりなさん 自分たちが使わないものをもらっても意味がないので、とうぜん、何が優待でもらえるのかは重視します。ただ、いくら優待品が魅力でも、株を買った後、株価が下がったらトータルでマイナスになってしまうので、指標や数字も少しはチェックします。もちろん、株価の動きを予想するのは簡単ではないですが…。

米国株など攻める投資にも挑戦

──今も個別株投資は、優待銘柄オンリーですか?

りりなさん いえ、そうではありません。優待がなくても配当金目当てで買うことがありますし、値上がり益を目的に買うこともあります。あと、日本株だけでなく、米国株もけっこう買っています。

──おお、果敢に攻めていますね(笑)

りりなさん そういう性分なんです(笑)。あと、私はインスタグラムで投資情報を発信しているので、常に新しいことをインプットしていきたいという思いがあります。リアルな私のエピソードなど、一次情報を届けていきたいと思っています!

──りりなさんのインスタグラムが人気なのは、そのあたりにも理由があるのかもしれないですね。

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「何株買うか」ではなく「何円分買うか」で判断

──今は日本株から米国株まで幅広く保有されているとのことですが、全て合わせると何銘柄くらいありますか?

りりなさん 70~80銘柄くらいかな。

──かなり多いですね。

りりなさん 全て1単元、100株以上保有しているわけではないですよ。米国株は1株でも買えるので、数株程度のものもあります。それに日本株も、株主優待目当ての銘柄は100株以上保有していますが、数株、数十株しか持っていない銘柄もあります。

 日本株は、以前は基本的には100株以上でないと買えませんでしたが、今は証券会社によっては1株から買えるようになっていますから。

──楽天証券でも2023年4月に「かぶミニ」という制度ができ、100株未満でも売買できるようになりました。

りりなさん はい。私はポイ活好きで、楽天証券でポイント投資も行って、楽天経済圏ライフを満喫しているので(笑)、かぶミニもすでにチェック済みです。1株から買える制度ができて、投資の幅が広がるのがとても楽しみです。

 私は銘柄を選んで購入する際、1銘柄につき10万円から15万円分を保有するなど、株数でなく「いくら資金を投入するか」という金額を基準に購入しているんです。

──つまり、株価が1,000円の銘柄は100株(1,000円×100株=10万円)、株価が5,000円の銘柄は20株(5,000円×20株=10万円)など、投入資金で購入株数を決めているということですか?

りりなさん はい。特定の銘柄に大金を注ぐのではなく、「投入資金」を均等にして投資をしています。

──「何株買おう」ではなく「何円買おう」という買い方は、家計を担う主婦ならではの発想で、とてもユニークですね! 後編では、個別株投資の成績、さらには新NISAのことなどもお伺いします。

>>「自分を起点に、我が家を「投資家マインド」に変えたい! りりなさんインタビュー」後編へ続く!