昨日(2017年01月17日)の動向
世界のマーケットの注目が集まったこの日の記者会見で、メイ英首相は、EU単一市場から撤退することを表明しました。英国がハード・ブレグジットの道を選択することを示したのですが、すでにリーク記事によって織り込み済みのマーケットは、逆にポンド買いで反応。ポンド/ドルは1.20ドル前半から1.2414ドルまで急騰しました。メイ首相が、最終的な離脱案については議会での承認を求めると含みを残したことも若干の安心感を与えました。
しかし、英国とEUとの交渉過程ではさまざまな困難が予想されます。交渉が決着するには10年はかかるとの意見もあります。また経済問題だけではなく、EU市場へのアクセスを求めているスコットランド独立などの政治問題の再燃も危惧されます。
ハード・ブレグジットで貿易赤字拡大の懸念が高まる英国と、貿易黒字のEUではファンダメンタルのちがいは明らかです。そのため中期的なポンド先安観は依然強く、ポンドは対ドルだけではなく、対ユーロでも下落余地が大きいとの見方が強まっています。
米ドル/円は大幅続落。
マーケットはドルのロングポジションを持ち続けることに自信を失いつつあり、この日は東京市場につけた114.28円が高値となって、112.60円まで大きく値を下げました。トランプ氏が「ドルは、特に人民元に対して高すぎる」との懸念を持っているとの報道が伝わったことも、ドル売りを加速させました。終値は112.613円(前日比-1.567円)。
2017年01月17日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
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米ドル/円 | 114.153 | 114.282 | 112.601 | 112.613 |
ユーロ/円 | 121.027 | 121.400 | 120.540 | 120.637 |
豪ドル/円 | 85.354 | 85.595 | 85.009 | 85.209 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2017年01月18日)の展望
【米ドル/円】
レジスタンスは114.48円(2017年01月16日高値圏)、サポートは 112.05円(2016年11月28日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 114.48 | 115.52 | 112.05 | 111.36 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
ユーロ/円のレジスタンスは121.68円(2017年01月16日高値圏)、サポートは 120.54円(2017年01月17日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.0872ドル(2016年12月08日高値圏)、サポートは 1.0570ドル(2017年01月12日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 121.68 | 122.94 | 120.54 | 118.68 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
レジスタンスは86.28円(2017年01月13日高値圏)、サポートは 84.55円(2017年01月05日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 86.28 | 87.14 | 84.55 | 84.00 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2017年01月18日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2017年01月18日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
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★★★ | 19:00 | (欧) 12月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比) | 1.1% | 1.1% |
★★★ | 22:30 | (米) 12月消費者物価指数(CPI)(前月比) | 2.1% | 1.7% |
★★★ | 24:00 | (加) カナダ銀行 政策金利 | 0.50% | 0.50% |
★★★ | 29:00 | (米) イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、発言 | - | - |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します