米ドル/円は、111円台へ下落。リスク回避のドル売り強まる。

昨日（2017年02月06日）の動向

前週末の米雇用統計後から勢いを強めたドル売りで上値が重くなった米ドル/円は、週明け122.46円でオープン。112円台半ばの揉み合いがしばらく続きましたが、東京時間の午後につけた112.77円が高値となって、NY時間には11月29日からの強いサポートとなっていた112円ちょうどを下抜けると、111.62円まで下落。終値は111.690円（前日比-0.915円）でした。

ドルが弱含んでいる理由は大きく二つあります。ひとつは、トランプ大統領の経済政策の期待よりも政治リスクの方にスポットライトがあたり、トランプ・ラリーの巻き戻しが入っていること。もうひとつは、1月の雇用統計で平均賃金が伸びず、イエレン議長が利上げを急ぐ理由がなくなったことです。

ドルが売られる一方で、政治リスクが高まるユーロ/ドルも頭が重く、1.0705ドルまで下押し。フランス大統領候補である中道・右派のフィヨン元首相の不正疑惑が発覚したことで、極右派のルペン氏が勢力を拡大。ルペン氏は反グローバル主義とユーロ離脱を訴えています。米ドル/円とユーロ/ドルが共に下げたことで、ユーロ/円は今年になって初めて120円を割ると119.95円まで下落しました。

豪ドル/ドルは0.77ドルを手前にして頭が重いながらも底固い状況。豪ドル/ドルは1月の0.7178ドルを安値に、先週までに500ポイント以上も上昇しました。ドルの代替投資先として、政治リスクを持たない豪ドルが選ばれていることや、石炭や鉄鉱石などの商品市況の回復が背景にあります。しかし、RBAが豪ドル高を歓迎していないことは確かです。今日はRBAが会合を開きますが、豪ドルの水準についての警戒発言が出る可能性もあります。

2017年02月06日のBID値	始値	高値	安値	終値
米ドル/円	112.461	112.778	111.625	111.690
ユーロ/円	121.320	121.495	119.953	120.074
豪ドル/円	86.300	86.495	85.457	85.554

米ドル/円　1時間チャート

ユーロ/円　1時間チャート

豪ドル/円　1時間チャート

本日（2017年02月07日）の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは112.78円（2017年02月06日高値圏）、サポートは 111.36円（2016年11月28日安値圏）です。

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
米ドル/円	112.78	113.43	111.36	110.85

米ドル/円　5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは121.50円（2017年02月06日高値圏）、サポートは 118.68円（2016年12月05日安値圏）です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.0798ドル（2017年02月03日高値圏）、サポートは 1.0684ドル（2017年01月31日安値圏）です。

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
ユーロ/円	121.50	122.52	118.68	118.49

ユーロ/円　5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは86.89円（2017年01月30日高値圏）、サポートは 85.00円（2017年01月17日安値圏）です。

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
豪ドル/円	86.89	87.14	85.00	84.55

豪ドル/円　5分足チャート

• ※ 上記各5分足チャートは、当日 2017年02月07日 現在のものです。
• ※ コメント欄の語句について　R＝上値抵抗線　S＝下値支持線

本日（2017年02月07日）の主な指標

注目度	発表時間	指標	予想	前回
★★★	12:30	(豪) 豪準備銀行（中央銀行）、政策金利発表	1.50%	1.50%
★★	22:30	(米) 12月貿易収支	-450億ドル	-452億ドル

• ※ 発表時間はいずれも東京時間
• ※ 注目度は★低～★★★高で示します

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