※本記事は2018年12月25日に初回公開した記事です。

基準価額が下がり続けている「大損してしまう?」

 市場環境が不安定になり、保有する投資信託(ファンド)の基準価額が大きく変動すると、果たしてこのまま投資信託を保有し続けていいものか、悩まれる方も多いと思います。

 ここでは、相場急変時に考えるべきことを、「一括買い付け」と「積み立て」、この2つの購入方法別に解説します。

 

一括買い付けした人への重要な問いかけ

 一括で投資信託を購入し、保有する投資信託が値下がりを続けている場合、ご自身に次の質問を問いかけてみてください。

「保有しているファンドは今後値上がりすると思いますか?」

 ここで「はい」と即答できる場合は、同じ投資信託を追加で購入して平均買い付け単価を下げましょう。将来的に基準価額が上昇したとき、より大きな値上がり効果を期待できるからです。

 反対に「いいえ」の場合は、思い切って解約に踏み切る覚悟も必要です。

 極端な選択肢と思われるかもしれませんが、実は厄介なのが「いずれは上がる」と信じ込んでしまうこと。投資信託は、仮に損失が発生していたとしても、保有している以上は信託報酬を通じて間接的に手数料が徴収されます。同じ時間をかけて基準価額の回復を待つなら、少しでも買付単価を下げて、成績が復調した時の値上がり益を大きくした方が得策です。

 保有する全ファンドの損益状況を確認し、利益が出ている銘柄があれば、利益相当分を解約(売却)して、その売却代金で損失が出ている銘柄を買い増す……、これは、分散投資において重要な「リバランス」と同じ効果を持ちます。