在庫循環から景気や株価の先行きを捉える
日経平均株価(225種)はこの1年、2万7,000円を挟んで上がったり下がったりのレンジ相場となっています。今後については、強気にみる向きと弱気にみる向きが入り混じっていますが、この先いつごろ、底値圏を脱して本格上昇局面に入ってくるのかについて、私なりの予測をお伝えしていきたいと思います。
まず、私は、株価をみる上では景気循環をベースにしていて、日経平均と独自分析している景気循環との関係は次の通りとなっています。
(グラフ1)日経平均株価と景気循環との関係(1)
出所:日経平均株価は日本経済新聞社の公表データを基に作成。景気循環はマネーブレインが独自分析し作成
景気循環において、各局面を独自分析に基づいて「春」「夏」「秋」「冬」という季節になぞらえていて、それぞれ次のように位置付けています。
- 「春」…不況から景気回復の局面
- 「夏」…景気回復から好況の局面
- 「秋」…好況から景気後退の局面
- 「冬」…景気後退から不況の局面
この景気循環は、おおむね3年半で繰り返していて、キチンサイクルという在庫循環をみているものになります。
在庫循環について簡単にご説明しておきましょう。企業は需要に応じて、出荷を増やしたり減らしたり、在庫も増やしたり減らしたりしています。
在庫循環においては四つの局面があって、(1)出荷が増加し在庫を積み増す局面(好況)、 (2)出荷が頭打ちとなり在庫が積み上がる局面(景気後退)、(3)出荷が減少し在庫を減少させる局面(不況)、(4)出荷が回復し在庫が減少する局面(景気回復)となっています。
これがキチンサイクルといわれているもので、この循環のどこに今いるのかを捉えることによって、私は先行きの景気や日経平均の動向を推測しています。
現在は「冬(前半)」という時期にいますが、(グラフ1)をみると、「冬(後半)」には日経平均は底値圏となり、「冬」の終わりにはすでに上がり始めていることが分かります。このため、「冬(後半)」になる時期がつかめれば、日経平均が底値圏を脱して本格上昇局面に入ってくる時期が読めるということになります。
では、その「冬(後半)」がいつごろ来るのかですが、独自分析上、「冬(前半)」から「冬(後半)」に変わるタイミングは、FA(ファクトリーオートメーション)やロボットを扱っているファナック(6954)の在庫循環で決めています。なぜファナックなのかというと、さまざまな銘柄を検証した中で、ファナックが一番、景気循環を見る上で適しているからです。
ファナック在庫から、底値を打つのは10月下旬?
ではさっそく、ファナックの在庫循環を見てみましょう。
(表1)ファナックの在庫循環
出所:ファナックの決算短信を基にマネーブレインが作成
(表1)において青枠で示した時期は、四半期決算において、売上高と棚卸資産がともに前年比で減少した最初の四半期で、この決算発表日を「冬(前半)」から「冬(後半)」に変わるタイミングとしています。
1月27日に発表されたファナックの第3四半期決算においては、売上高は2,199億円、棚卸資産も3,312億円とともに過去最高となっています。
「冬(後半)」になるには、この売上高と棚卸資産がともに前年比でマイナスになる必要がありますが、現時点では、その時期は今年10月下旬の2024年3月期第2四半期決算発表日になる可能性が高いのではないかとにらんでいます。
2024年3月期第2四半期決算発表日が「冬(後半)」になるためには、2023年3月期第2四半期決算の数字(売上高:2,045億円、棚卸資産:3,168億円)を下回る必要があります。
今回の第3四半期決算の数字はさらに上がっているので、ハードルが高いようにも思いますが、受注高が減っていて、その額は売上高を下回ってきていることから、今後は在庫である棚卸資産が減り、2024年3月期第2四半期決算の棚卸資産の数字は、2023年3月期第2四半期決算の数字を下回るのではと予測しています。
一方、売上高のほうですが、ファナックは受注残が潤沢にあるため、2024年3月期第2四半期決算の売上高の数字が、2023年3月期第2四半期決算の売上高の数字(2,045億円)を下回らない可能性もあるとみています。2,045億円を下回らなかったときには、2024年3月期第3四半期決算発表日が「冬(後半)」になるタイミングと見通しています。
まとめると、現時点では、2024年3月期第2四半期決算発表日(10月下旬)が「冬(後半)」になるタイミングである確率は75%、2024年3月期第3四半期決算発表日(2024年1月下旬)の確率は25%と考えています。
日経平均、上昇局面は早くて年末?今は下落に警戒すべき時
今一度、日経平均と景気循環との関係を確認してみましょう。
(グラフ2)日経平均株価と景気循環との関係(2)
*青矢印は「冬(前半)」から「冬(後半)」に変わった時期
出所:日経平均株価は日本経済新聞社の公表データを基に作成。景気循環についてはマネーブレインが独自分析し作成
「冬(前半)」から「冬(後半)」に変わった時期を青矢印で示しましたが、そのタイミングは日経平均のおおむね底値圏となっています。
そして、「冬(後半)」の期間はだいたい3カ月程度で、「冬」の終わりには日経平均は上がり始めてくることを考えると、日経平均が本格上昇を始めてくる時期は、早くて今年の年末あたり(「冬(後半)」になる時期が10月下旬の場合)、もしくは、来年3月か4月ごろ(同、2024年1月下旬の場合)ということになります。
そうだとすると、先を見越して今から日経平均を買っていくという考えもありだとは思いますが、「冬(後半)」の前にある「冬(前半)」の時期は、過去において日経平均は下がりやすく、一番警戒をしないといけない時期となっています。
今、まさに「冬(前半)」なので、その警戒しなければいけない時期にいるということになります。日経平均が下がるか否かは、今後の企業業績の悪化がどのくらい深まるかによるかと思いますが、少なくとも「冬(前半)」は上がりにくい時期ではあるので、良くて横ばいと分析しています。
このため、今は投資をするとしても慎重な形で行い、本格的に投資していく時期は、青矢印の「冬(後半)」になってからでも遅くはないと考えています。
投資はあくまでも自己責任で。





















































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