昨日(2016年09月08日)の動向

木曜日の米ドル/円相場は、101円台半ばで小動きを続けていましたが、NY市場の後場になってやや大きく円安に動き、前日の高値を上抜けして102.59円の高値をつけました。ECB会合を受けてドイツ国債利回りが上昇、それにつられて米国債利回りも上昇したことがドル買い材料となった模様。終値は102.474円(前日比0.719円)。


ECBはこの日会合を開き、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.00%に据え置くことを決めました。上限金利の限界貸出金利(上限金利)と中銀預金金利(下限金利)も、それぞれ0.25%、-0.40%に据え置き、市場予想通りの決定となりました。
「ECBは、2018年の経済見通しを引き下げる一方で、インフレ見通しは据え置きました。
また、月間800億ユーロの資産買入は、予定通り2017年3月まで続けるとしました。」

会合後の会見でドラギ総裁は、月間800億ユーロの資産買入は、予定通り2017年3月で終了するとして、一部で噂のあった期限延長については、議題にならなかったと述べました。量的緩和の延長は、量的緩和の拡大と同義であることを考えると、「延長なし」の決定は、追加緩和の必要がないという意味ですから、非常にタカ派的であるといえます。

ユーロ/ドルは1.12ドル台後半から1.1326ドルまで買われましたが、これが当日高値となってその後は徐々に勢いを失い、再び1.12ドル前半まで下落。それまで114円台前半でくすぶっていたユーロ/円は、ユーロ高と円安に支えられて、115.44円まで値を伸ばしました。


一方で、オセアニア通貨であるNZドルの堅調さが目立っています。NZドルは一時、対ドルで0.7483ドルまで上昇して、今年の高値を更新しています。NZのファンダメンタルズは良好なうえ、主要国が低金利やマイナス金利を実施するなかで、NZドルの高金利は際立っていることが買いにつながっています。

またNZドルは、豪ドルに対しても2015年4月以来の水準までNZドル高。これは豪ドルが弱くなったというよりも、良い材料を大部分織り込んでしまった豪ドルに対して、まだポテンシャルのあるNZドルが急激に追い上げているからです。

2016年09月08日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 101.745 102.595 101.406 102.474
ユーロ/円 114.337 115.441 114.133 115.378
豪ドル/円 78.045 78.606 77.912 78.318

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年09月09日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは103.81円(2016年09月06日高値圏)、サポートは 101.19円(2016年09月07日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 103.81 104.32 101.19 100.05

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは115.68円(2016年09月06日高値圏)、サポートは 114.13円(2016年09月08日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1327ドル(2016年09月08日高値圏)、サポートは 1.1228ドル(2016年09月07日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 115.68 116.37 114.13 113.13

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは79.14円(2016年09月06日高値圏)、サポートは 77.31円(2016年08月31日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 79.14 79.74 77.31 76.69

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年09月09日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年09月09日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★★ 21:30 (加) 8月新規雇用者数 1.40万人 -3.12万人
★★★ 21:30 (加) 8月失業率 7.0% 6.9%
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します