皆さん、こんにちは。

 上海はいまとにかく寒いです。12月24日の最低気温が0度、最高気温が5度でした。これから1週間の最高気温も全て10度未満の予報です。湿気が高い上海は空気まで冷たく感じます。

 前週から日本各地が強い寒気に覆われ、全国的に真冬の寒さになり、クリスマス前後でさらに日本海側を中心に大寒波が襲来しました。

 また、米国もクリスマス前の12月22日に氷点下40度の「一世代に一度」の大寒波に襲われ、激しい雪と強風で数千の航空便が欠航し、主要幹線道路が封鎖されたほか、多くの州で停電が発生する非常事態になりました。

 異例となった今年の真夏の後に、これから迎える大寒波、体調管理に万全を期しましょう!

中国本土における新型コロナの感染状況の真実は?

 中国当局の公開情報によると、12月23日に中国本土で新たに4,128人(前日比+367人)の有症状感染者が確認され、全国で有症状感染者の累計が39万7,195人に達しました。しかし、それが本当の感染者数なのでしょうか?

 12月7日、中国当局は経済活動の本格再開を目指すため、2年間にわたる厳しいゼロコロナ政策を突然緩和した後、本土でのコロナ感染者が急増しました。

 いままで出勤や買い物などのため、2日に1回の頻度で必要だったPCR検査は規制緩和後、必要な人のみ受けている状況になり、「実際の無症状感染者数を正確に把握できない」とし、12月14日から人数の発表を取りやめました。

 現在多くの地域ではPCR検査を止めており、住民に発熱や咳などの症状がでても自身で抗原検査を実施し、陽性となった場合でも特に申告していないことが多く見られます。

 実は、中国本土ではまだ3回目以降のオミクロン株対応のワクチン接種が普及しておらず、急激な政策の転換に人々は十分な適応ができず、前例のない急激な感染爆発で、一部の医療機関が発熱外来の対応に追われ、医薬品や入院設備などの医療資源不足が深刻になっているのは事実です。

 しかし、現在中国SNSで拡散されている火葬場や葬儀場の混雑話題について、従業員たちの感染隔離による人手不足の影響なのではとの見解もあります。中国では古くから冬至(12月22日)前後の気温変化が大きいため、インフルエンザなどの感染症の多発、寒さや寒暖差による血圧への影響で死亡率が高くなることが知られています。

 中国疾病対策予防センタ−(中国CDC)の元副主任である冯さんは、数理モデルからの推測だと、感染ピークを迎える際の感染率は60%前後にも上り、最終的に80~90%の人が感染することになると言っています。

 報道によると、中国本土では12月1日から20日までの累計感染者数が人口の17.56%に当たる2億4,800万人に上った可能性があると指摘されました。

主要都市である北京と上海市内は感染ピークを迎えている?

 特に感染が広がっている北京市と四川省では、すでに感染ピークを迎え、累計感染率が50%を超えたといわれていますが、上海市でもすでに1,000万人以上感染し、元日前後で感染ピークを迎えるのではないかとうわさされています。

 実際に、私の親族や友人の多くもすでに感染していて、発熱が40度を超える人もいます。上海市の外来人口が全市の常住人口の4割超となるため、オミクロン株の派生型BF.7系統(北方地域)とBA.5.2(南方地域)の両方が流行しています。

 感染者数が多い北京や上海、重慶などの大都市では一部外国の駐中国大使館や大手銀行、レストランや売店などの、従業員たちの感染拡大で、次々と臨時休業を発表しています。中国各地の診療所や薬局では、風邪薬や解熱剤などの爆買いを防ぐため、1客あたりの販売数量を制限するなど、必要な患者に薬を提供できるようにしています。

 また、感染後は基本7日間の自宅療養が必要となるため、薬や食料品の配達を希望する住民が激増し、配達業者が深刻な人手不足に陥っています。

 また、新型コロナ症状がなくなり、陽性から陰性になった人たちはある行動をとり始めました。それは寒い時期こそ、リゾート地でゆっくり療養することです。前週から、なぜか中国のハワイと呼ばれる「海南島」は久々に活気が戻ってきました。航空券もホテル代も急に値上がりしているようです。来年の下期には中国の旅行業界は回復するのではとみています。

 皆さま、体調にお気をつけて過ごしながら良いお年をお迎えください!