2月の株主優待銘柄

 2023年2月優待の権利付き最終日は2月24日(金)です。権利落ち日は土日を挟んだ2月27日(月)。翌28日(火)が権利確定日となります。2月24日(金)までに優待株を買って、27日(月)まで保有すると優待権利を取得できます。

 2月はスーパー、家電量販店、外食、アパレル、小売企業の買物割引や買物券、飲食券優待株の宝庫といえる月です。優待株の数は129銘柄※に達します。

※楽天証券 株主優待検索より

 優待株全体でもトップクラスの人気を誇るイオンの買物返金優待をはじめ、生活費の節約に直結するようなおトクな飲食・買物券優待がこれほど多い月はありません。

 また多くの飲食・買物優待が2月・8月末の年2回優待であることも大きな魅力です。

 人気ランキング8位以下でも、2月・8月末に100株保有でもらえる優待内容が魅力的な人気銘柄には、

  • J・フロントリテイリング(「大丸」「松坂屋」での買物10%割引カードほか)
  • 西松屋チェーン(1,000円分の買物カード。権利確定日は2月20日、8月20日)
  • ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(「マルエツ」「カスミ」「マックスバリュ関東」で利用できる3,000円分の買物券などから選択)
  • DCMホールディングス(傘下のホームセンターで利用できる500円分の買物券)
  • バロックジャパンリミテッド(傘下のアパレルブランドの店舗や通販サイトで使える2,000円分のクーポン券)
  • SFPホールディングス(「鳥良商店」「磯丸水産」などで使える食事券4,000円分)

などがあります。

 そんな2月優待の人気第1位はイオン。2月・8月末、100株保有で買物金額の3%分が半年ごとにキャッシュバックされる株主優待カードが贈呈されます。

 使えるのはイオン、マックスバリュ、まいばすけっとの店舗など。

 毎月20日、30日に買物すると、お客さま感謝デー5%割引と合わせて買物金額の8%が節約できます。

 株主にはどの店でどれだけ買物したか、利用明細書も送られてくるので、家計簿代わりになりますし、半年に1度、どれだけの現金がキャッシュバックされるか楽しみになるはず。

 買物だけでなく、イオンハートの飲食代金が10%割引、イオンシネマでの映画鑑賞料金が1,000円といった特典も満載です。

 2月はイオンの月といっていいほど、イオン系列の優待株が多く、イオンモール、イオン北海道、イオンファンタジー、イオン九州、イオンディライト、マックスバリュ東海なども買物割引券やギフトカード優待などを実施しています。

 複数の優待を取得すれば、イオン系列のお店でさらにおトクに買物できます。

 第2位は家電だけでなく生活日用品も安く購入できるビックカメラ。100株保有の場合、2月末に2,000円分、8月末に1,000円分の買物券が贈られます。

 ビックカメラや傘下のソフマップ、コジマの店舗のほか、ビックカメラ.comなどネット通販サイトでも利用できます。

 第3位は吉野家ホールディングス。2月・8月末に100株保有で2,000円分の優待食事券がもらえます。「吉野家」「はなまる」のヘビーユーザーは頑張って200株(投資金額約45万円)保有すると、半年の優待券が倍以上の5,000円に増額されます。

 2022年5月からは広島地盤ウィズリンクのラーメンチェーン店「とりの助」などでも利用できるようになりました。

 また200株以上保有すると、優待券を商品詰め合わせセットに引き換えることも可能です。

 第4位はイオングループのショッピングセンターを開発・運営するイオンモール。2月末に100株保有で、3,000円分のイオンギフトカードやカタログギフト商品などから1点選べます。

 第5位は「しゃぶ菜」「デザート王国」などを展開するクリエイト・レストランツ・ホールディングス。2月・8月末に100株保有で2,000円分の食事券が贈られます。同社はイオンモールのフードコートにも多数の店舗を出店しているため、イオンの優待と併用することでおトク度がアップしそうです。

 優待食事券は傘下のSFPホールディングスの「磯丸水産」など、本当にたくさんの店舗で利用できます。

 第6位は「コメダ珈琲店」を展開するコメダホールディングス。2月・8月末に100株保有で、店舗で使える1,000円分のプリペイドカードが贈呈されます。

 第7位は百貨店の高島屋。2月・8月末に100株以上一律で、店舗や高島屋オンラインストアで利用できる買物10%割引カードが贈られます。500株未満の買物上限額は30万円です。

 また、株主優待カード提示で、高島屋の有料文化催に3名まで無料入場できます。

 百貨店株は新型コロナ禍収束による来店客の増加で月次売上高が急速に回復しており、高島屋の株価は2022年12月20日現在、前年比60%以上も上昇。

 2023年は訪日外国人のインバウンド需要がますます活発化する見通しのため、今後も株価は堅調に推移しそうです。ただ、思わぬ高値つかみには気をつけたいものです。

 第8位は学習塾経営の東京個別指導学院。2月末に100株保有で一律、魚沼産コシヒカリ1kg、帝国ホテルカレーセットなどから1点選べます。

 同社は配当利回りが4%台後半の高配当株として知られます。業績の一時的な低迷で株価はここ数年の安値圏で推移しており、買い時といえるかもしれません。

 第9位は「大丸」「松坂屋」のJ・フロントリテイリング。2月末に100株以上保有で一律、店舗での買物が10%割引になる優待カードがもらえます。希望すると傘下のパルコでの買物が5%割引になる優待クレジットカードも発行してもらえます。

2月の買物・飲食優待で40年ぶりの物価高から生活防衛!

 2022年10月の全国消費者物価指数は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が前年同月比3.6%増と、実に40年ぶりの高い伸びになりました。

 ロシア・ウクライナ戦争による資源・穀物高、ゼロコロナ政策の混乱による中国の生産活動停滞、多少落ち着いたもののいまだ続く円安の影響もあって、2023年も物価高が続きそうです。

 そんなとき、生活費の節約に役立つのが飲食・買物優待です。

 例えば、イオンの株を100株保有していれば、買物金額3%キャッシュバック優待で年率3%超の物価高の大半を相殺できます。

 生活必需品の購入に使える2月の買物・飲食優待株は、家計に大助かりな頼もしい投資対象といえるでしょう。

 しかも、新型コロナ禍収束による国内消費活性化やインバウンド需要の拡大は2023年に入っても続きそうです。

 2月優待に多い流通、外食、アパレル、小売株は新型コロナ禍で株価が低迷していたものが多数ありました。2023年も株式市場は先行き不透明です。

 2022年の下げ相場でも逆行高した百貨店株やインバウンド関連の小売株のように、「どの株の業績がより好転して、株価が上がりそうか」という視点も入れて、有望な優待株を選びましょう。