※本記事は2012年2月3日に公開したものです。

試験問題にすると

 筆者は、獨協大学で「金融資産運用論」というタイトルの授業を週に一コマ担当している。先日、この授業の2011年秋学期の試験を行った。

 試験問題は、3問の中から1つテーマを選んで400字から600字くらいを目処に論じて貰う記述式だ。問題は試験前最後の授業の際に公開し、ノートや本、辞書などの持ち込みは自由で、採点は「とても優しい」。本欄の読者には信じられないかも知れないが、筆者は優しい先生なのだ(「特任教授」なので、学生を「鍛える」ことは他の先生達にお任せして、サービス業に徹している)。

 さて、今回は、この試験問題の中から、一問紹介しよう。次のような問題を出した。

「たとえば、信用格付がダブルA(AA)格の外国企業が発行する債券に日本の個人投資家が投資する場合のリターンとリスクについて論じなさい」

 読者が学生なら、どんな解答を書かれるだろうか。制限時間は60分だ。持ち込み自由の試験なので、本などを参照して回答を書かれても構わない。