※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
iDeCo(イデコ)はNISAより節税メリット大 -メリット・デメリットを理解して活用ー​」 

資産形成は、非課税貯蓄口座で

 非課税貯蓄制度として、代表的なものに、「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」、「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」、「つみたてNISA」があります。3つのうち、一番節税メリットが大きいのが「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」です。加入資格のある方は、まず、「iDeCo」を枠いっぱいまで使って貯蓄することを目指したら良いと思います。

「iDeCo」の加入資格がない方、あるいは、すでに「iDeCo」を枠いっぱい使っている方は、さらに「NISA」または「つみたてNISA」を使って非課税投資を行ったら良いと思います。

 今日は、最初に検討すべき「iDeCo」について、解説します。

iDeCoの加入資格があるかないか、ご存じですか?

 iDeCoには、後段で説明しますが、3つの節税メリットがあります。ところが、加入資格があるのに、入っていない方が、いまだに多数います。とてももったいないことです。

【1】公務員・自営業の方、【2】加入資格のない会社からある会社に転職された方、【3】60歳以上65歳以下の方などに、加入資格があるのをご存じない方が多数いらっしゃると、うかがっています。

 皆さまが、制度をきちんと理解されているかチェックするために、以下のフローチャートで、ご自分がどこに該当するか、確かめてください。「加入資格」からスタートして、問いに答えながら先に進んでください。

<iDeCoの理解度をチェックするフローチャート>

 加入資格があるかないか「わからない」方は、加入できるのに未加入の可能性があります。iDeCoは、原則20歳以上、65歳未満まで加入できます。ただし、勤務先に企業型確定拠出年金制度がある方や、60~65歳未満で加入条件(後述)を満たさない方に、加入資格がない方もいます。

 今年5月より、60~65歳の方で一定の条件を満たす方もiDeCoに加入できるようになりました(4月までは59歳以下までしか加入できませんでした)。60~65歳で加入できるのは、以下の【1】~【3】のいずれかに該当する方です。

【1】60歳以上65歳未満で会社員・公務員など(国民年金第2号被保険者)
【2】60歳以上65歳未満で国民年金に任意加入している方
【3】国民年金に任意加入している海外の方

 加入資格について、詳しいことは、勤務先などで確認してください。

 加入資格があり、加入するメリットもあるのに「未加入」の方は、節税メリットを受け損なっていて、もったいないと思います。早めにスタートした方が、良いと思います。

 ただし、加入資格があっても、入るメリットがほとんどない場合もあります。課税所得がゼロの学生・主婦(主夫)などではメリットが小さくなります。それについても、後述します。