※この記事は2022年6月18日に掲載されたものです。


 こんにちは! 家計再生コンサルタントのファイナンシャルプランナー・横山光昭です。2022年度から、高校の家庭科の授業で、資産形成に関する知識を教えることが義務化されました。

 でも、「高校生になるまで待てない。お金の使い方をもっと早くから教えたい」と思っているご両親も多いはず。私は、子どものマネー教育開始適齢期は「10歳」が妥当だと考えています。そして、我が家では「家族全体で月に一度、マネー会議をする」という、ちょっと変わったマネー教育を実践しています。

 今回は、私の著書『子どもが10歳になったら投資をさせなさい』の中から、我が家のこれまでの「マネー会議」の議事録を公開します。お金について、いつから、そしてどんなふうに教え始めるか、のヒントになると幸いです。

議事録1:「家族マネー会議とは?HERE
議事録2:「おこづかい値上げ交渉
議事録3:「なぜお金をプレゼントしてはいけないのか?
議事録4:「一眼レフは必要か?
議事録5:「塾は必要か?HERE
番外編6:「マネー会議の始め方

はじめに~家族マネー会議とは

 

 我が家では月に一度、「家族マネー会議」を開いています。5女1男の、6人の子どもたちは、我が家の収入、支出、貯蓄額から投資額まで、全ての数字を知っていて、家族のお金の使い方についても議論しています。我が家はおそらく、とても特殊な家族なのですが、「家族マネー会議」に子どもたちにも参加してもらうことにしたのには理由があるのです。

 これまで私がアドバイスしてきたご家族のうち、家計が赤字になっている、貯金ができない、というケースの多くでは、高確率で、夫婦が別々の財布で暮らしています。このパターンだと、支出がブラックボックスになりやすく、浪費が増えても気づきにくいのが欠点です。

 夫婦間でお金の話をタブー視していては、いざ、子どもができた時にも話し合いがしにくく、マネースタイルを変えにくくなります。私の妻もFPなので、私たち夫婦は自然と「お金の隠し事はナシ」というスタンスで暮らしていましたが、できれば夫婦間だけでなく、子どもたちとの間にも「お金のタブー」をなくしたい、と思ったのがこの「家族マネー会議」の発端です。

 知識も浅く、欲しいものだらけの子どもたちは(笑)、自由な発想で、自分に都合のいいお金の使い方を希望することも多いのですが、この「家族マネー会議」に出席し、大人やお姉ちゃんたちの話を聞いていると、徐々に「買っていいもの、買わなくていいもの」の判断力がついていくことが分かります。そんな様子を見ることは、私たち大人にとってもいい勉強になります。

「全てをオープンにするのはやはり抵抗がある」、という方は、可能な範囲でよいので、家族でお金の話をする機会をつくっていってはいかがでしょうか。子どもたちには、大人にはない「時間」という財産があります。できるだけ早くからお金のタブーをなくし、お金について、自分以外の人の考えを聞く機会を増やすことが、お金に対して考える訓練になると考えています。

議事録1:「家族マネー会議とは?HERE
議事録2:「おこづかい値上げ交渉
議事録3:「なぜお金をプレゼントしてはいけないのか?
議事録4:「一眼レフは必要か?
議事録5:「塾は必要か?HERE
番外編6:「マネー会議の始め方

▼Profile

横山光昭さん

家計再生コンサルタント。 株式会社マイエフピー代表取締役社長。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の問題の抜本的解決、確実な再生をめざし、個別の相談・指導に高い評価を受けている。著書に『一生お金に困らない!13歳からの3000円投資生活』『ど素人の私でも死ぬまで困らないためのお金の増やし方を教えてください』『脳育ワーク おかねとよのなか』『記入式 日本一やさしい 老後のお金の増やし方』などがある。