まずはインデックス型かバランス型、慣れてきたらアクティブ型も
では、ここからは投資信託についてもう少し詳しく見ていきましょう。
iDeCoで運用先として選択できる投資信託のラインアップは、運営管理機関によって大きく異なります。投資初心者の中には、どのように商品を選んで、組み合わせればよいのか、イメージがわかない方も多いと思います。そこで、iDeCoの商品選択は、「迷ったら、まずはインデックス型」と覚えておけば問題ありません。
インデックス型とは、ベンチマーク(運用の良しあしを測る基準)として掲げられた指数に連動した運用成果を目指す投資信託です。ベンチマークの例としては、ニュースでもおなじみの日経平均株価(日経225)やダウ工業株30種平均(NYダウ)のほか、世界各国の株式・債券全体の動きを捉えたものもあります。
レストランで例えるなら、インデックス型の投資信託は、どの店舗でも同じ価格で均一の味を提供するチェーン店のようなもの。マニュアルに沿った運用を行うことで、コストが抑えられるという利点があります。
これに対し、ベンチマークの指数を上回るリターンを追求したり、市場平均よりもリスクを抑えて運用したりするのがアクティブ型と呼ばれる投資信託です。
同じようにレストランで例えるなら、シェフが腕を振るうこだわりのビストロといったところでしょう。相場環境に応じてファンドマネジャーが独自の投資判断を下すなど、インデックス型よりも柔軟な運用ができる点に特徴があります。
また、複数本の投資信託を組み合わせて保有するのがわずらわしいと感じる方には、バランス型という選択肢もあります。バランス型は、株式、債券、不動産(リート)など、複数の資産を組み入れて運用を行う「オールインワン」タイプのファンドです。銘柄分散だけでなく、資産分散もできるというのがバランス型を活用する利点です。
コストを抑えながら自分で考えてバランスよく運用したいならインデックス型。株なのか債券なのか不動産なのか、日本なのか米国なのかなど、明確に投資したい対象があって、より高いリターンを追求したいなら、アクティブ型を。なかなか選べないという人であれば、オールインワンタイプのバランス型を選択するという手もあります。
iDeCoは、いつでも保有商品の入れ替え(これを「スイッチング」と呼びます)や、各商品の配分変更ができるので、インデックス型やバランス型で投資信託そのものに慣れてから、アクティブ型にチャレンジしてみるというのもよいでしょう。