3.日本株式市場の状況

日本株式市場は、株価モメンタム的には底値圏、株価水準はやや割安圏に入ってきた

 最後に、日本株式市場をTOPIX(東証株価指数)で見てみると、日本株は欧米株とは異なり、米利上げ加速への警戒が本格化する以前の"昨秋"に高値をつけ、相対的に長い期間調整していることがわかります。そして、欧米株と同様に足元でロシアがウクライナ侵攻を進めていることで、下げ足を速めていますが、直近安値自体は足元ではなく1月に付けています。

 なお、昨秋高値から安値までの下落率は、TOPIXで▲13.0%と欧米株よりもやや大きめとなっています。(共に2月24日まで)

 日本株式市場についても「買い」なのかを検討してみると、株価モメンタムを表す"RSI"は、昨秋高値以降、売られ過ぎのメドとされる30%程度を何度も付けており、株価の勢いはかなり失われていたことがわかります。

 一方、ウクライナ情勢緊迫化による足元のダメ押し局面では、30%には届きませんでした。日本株式市場は、1月27日の安値時点で十分に売られすぎており、ある意味、株価モメンタム的には欧米株式市場よりも調整が進んでいると考えています。

 また、"PER"で見てみると、TOPIXのPERは13倍程度に低下してきており、過去10年間程度の平均的水準を下回っていることから、かなり割安感が出てきたと考えています。

 以上を整理すると、日本株が最も調整が進んでいて割安、米国株はようやく調整が一巡したものの割安感は乏しい、欧州株は日本株と米国株の中間ということで、それぞれ、タイミングをずらしながら買っていくのが良いのではないかと考えています。

[図表3]  TOPIXとRSIの推移

期間:2021年3月1日~2022年2月24日、日次
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
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