1.長期投資に適する米国ナスダック NASDAQ-100指数は過去10年余りで大幅上昇

 図表1は、NASDAQ-100指数とそのEPS(1株当たり利益)の推移です。EPSについては、この間の平均PER(株価÷EPS)である22.5倍にして表記しています。ご覧のように、NASDAQ-100指数は年率で2桁成長したEPSに沿う形で上昇しています。

 NASDAQ-100指数のEPSは2011~2023年(予想ベース)の間に373%も増益し(年率13.8%)、株価はこうした高成長に乗って大幅上昇してきました。特に本年2022年の増益予想が大きく、それを織り込んで昨年は株価が大幅上昇したものと思われます。

 同指数はハイテク産業が多い指数であり、過去の実績を見ての通り、成長産業の指数です。成長産業の株価は先々をどんどん織り込んでいくため、常に割高であり、足元のバリュエーションにあまり左右されずに長期投資することが適していると考えています。

 さて、本題の2022年の動向ですが、今年いっぱいをかけて織り込んでいく2023年の業績も堅調なようです。ただし、2022年ほどの成長は予想されていないことから、相場の方も落ち着いた動きになることが予想されます。短期的には長期金利上昇などに弱い面もあり、今年は押す局面が増えると思いますので、そうした局面での押し目買いが良いと考えています。

[図表1]NASDAQ-100指数とEPSの推移

期間:2011年1月~2023年12月、月次(株価は2022年1月12日まで)
EPS:2020年までは実績、2021~2023年はBloomberg予想
出所:Bloombergデータを基に野村アセットマネジメント作成