iDeCoの節税に注目
──「つみたてNISA」同様、最近人気を集めている積み立て型投資商品に「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」があります。こちらはどうですか。
僕の場合、組織を辞めようと考えているのでまだ始めてません。自営業者になると毎月6万8,000円を上限に、積み立てた掛け金の全額が所得控除され、運用期間中に得られた利益にも税金がかからないというのはかなり魅力ですね。必ずやります。
──そのときは、どんなプランを組みますか。
それはもちろん、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」で組みます(笑)。
※楽天・全米株式インデックス・ファンドがiDeCoで購入できるのは楽天証券のみ2018年8月現在
──今回、いろいろな話を聞きましたが、これを読んで、自分も米国株に目を向けてみようと考える読者がかなりいると思います。
僕からすると、みんなどうして日本株にこだわるのか不思議なんですけどね。僕は2年間ベトナムに駐在したことがあるのですが、ベトナム人の多くは米ドルか金で資産を運用していました。中国人やタイ人も同様です。もちろん、日本の人口が増え、経済成長が見込める、将来性のある豊かな国であれば、なにも外貨に頼る必要はないでしょう。しかし、現実は真逆です。だったら、自分が持つささやかな富を将来性ある国や地域に振り向けるのは当然ではないでしょうか。
思い込みはうまくいかない
──そのときにはどんなことを心掛けたらいいでしょう?
いちばん大事なのは長期的視点に立って考えてみることです。例えば今年になってインド株が上がったからインドに投資するとか、ロシア経済が好調というニュースを見たからロシアETFをまとめて購入するとか、そういう一時の感情や思い込みで投資先を選ぶとたいがい、うまくいきません。そうでなく、その国や地域はこれからどんな道をたどるのか、20年、30年先にはどうなっているのか。
そういうことをきちんと考え、自分なりのストーリーを描いてみることです。そうして自分なりに確信をもつことができたら、トライしてみればいい。僕も、米国経済は今後も数十年にわたって成長し続けるというストーリーを描き、それを信じて投資活動を行ってきました。だから、米国経済に異変が生じたり、大統領選挙が思わぬ結果になっても、まったく動じることはなかった。自分でストーリーを描いて臨めば、充実した投資生活を送れると思います。
読者へのメッセージ
私は米国市場が成長し続けるというストーリーを描いて投資をしています。
人によっては新興国がよい、国際分散投資がよい、あるいはTOPIX(東証株価指数)がよいという人もいるでしょう。
適度な分散を心掛けつつ、自分の描いたストーリーに従って投資をするのが大切ですね。
◎今回の取材先:たぱぞうさん
米国投資を中心に毎日記事を更新している「たぱぞうの米国株投資」。
投資分析や読者の質問に答える記事は、初心者にもわかりやすく、学べるブログとして定評がある。