優待銘柄を買うタイミングと観点は?

 2000年から株式投資をはじめてから1.5億円の資産を築くペリカンさんは現在、高配当銘柄を中心に180銘柄を保有し、そのうち130銘柄が株主優待制度を実施している企業の株です。

 ペリカンさんの株式投資の基本は、「お得度重視なので、配当金と株主優待を合わせた想定利回りが4%ほどあるなら、タイミングは気にせず買い、決算を大きくしくじるまでは保有します。ですから、長いものは10年以上保有している銘柄も多数あります」と言います。

 とはいえ、いまだコロナ禍にある現在、投資をする上で困ったことはなかったのでしょうか。「まず、最大の困り事といえば、株主優待の廃止。なので、できるだけ業績もよく、配当金も出している企業の株を買うように心がけています」と対策を講じているようです。

 そして、コロナ・ショックからはじまった相場乱高下時には、「狼狽(ろうばい)売りをしないようにしました。投資格言で『株の利益はガマン料』と言いますが、これを念仏のように唱えながらコロナ第1波の最大の暴落をやり過ごしました。また、大暴落中に株を買い増したことが功を奏し、含み益のかさ上げに貢献してくれています」とコロナ・ショック前より含み益を増やしている状態だとしています。

 しかし、ペリカンさんはこれからの投資では、「コロナ特需で急上昇した銘柄は、新型コロナの感染拡大が収束し、経済が正常化すれば、特需の部分が剥落(はくらく)して、どうしても業績が落ちたように見えてしまいます。その後の株価下落を注意しながら、ポートフォリオを構築しています」と注意を怠りません。

 では、これから株主優待がほしいと考えたとき、どんな銘柄を検討したらいいのでしょうか。

 そこで、「長期保有が基本で配当金も欲しいし、株主優待も欲しい。そして、どうせなら長期長期保有特典がある銘柄だと、なおうれしい」と言うペリカンさんに、「長期保有でお得度アップ」の株主優待株を10銘柄、厳選していただきました。