2.マレーシア株式市場も堅調に拡大 同じASEAN諸国のマレーシア株式市場は約20年で2.7倍に上昇

 図表2は、同じASEAN諸国の一角であるマレーシアの株式市場とEPSの推移です。

 株式市場の21世紀に入って以降のパフォーマンスを見ると、FTSEブルサ・マレーシアKLCIインデックスは、2000年代初頭の600ポイント程度から、2014年ごろには一時1,800ポイント超にまで上昇、その後はタイ株式市場と同様に、2020年の新型コロナウイルス・パンデミックで大幅に下げたものの、本年6月末には1,600ポイント程度まで回復しています。

 約20年で2.7倍、年率換算で5.0%程度と、前掲のタイ株式市場にやや見劣りするものの、堅調に上昇しました。

 一方、タイ同様に、同期間の利益を見ると、FTSEブルサ・マレーシアKLCIインデックスのEPSは、2000年代初頭の35ポイント程度から2012~2017年にかけては一時110ポイント程度まで拡大し、その後のパンデミックで大きく落ち込んだものの、2022年に向けて再び110ポイント程度への回復が予想されています(Bloombergコンセンサス予想)。

 約20年で3.1倍、年率換算で5.9%程度となります。

 マレーシア株式市場も一本調子の上昇ではなく、何度かの調整局面を挟みはしましたが、タイ株式市場同様に、長期的に見れば利益成長に沿った格好で堅調に値上がりしてきたと見ています。

[図表2] マレーシア株式市場の株価とEPSの推移

期間:2000年1月末~2021年6月末、月次(EPSは2022年12月末まで)
※ マレーシア株:FTSEブルサ・マレーシアKLCIインデックス
(出所)Bloombergデータを基に野村アセットマネジメント作成