(3)投信の分配金を再投資する場合も新規購入としてカウントされる

 また、NISA口座内で分配金を再投資できる金融機関でも、知っておきたいのが「分配金の再投資も新規の買い付けとみなされる」ことです。

 たとえば、70万円で株式投資信託を購入し、分配金2万円が再投資されたとします。その場合、2万円は新たな購入「枠」を使ったとみなされるので、使える枠が残っていなくてはなりません。たとえば、100万円の枠を使ってめいっぱい投資信託を購入し、その投資信託が分配金を出したようなケースでは、NISA口座内で分配金を再投資することができなくなってしまいます。

 使える枠がない(途中で100万円の枠を使い切ってしまった)場合には、原則、分配金は一般口座・特定口座で再投資されることになります。

 こうしたことは、課税口座(特定口座など)で投信を購入する場合には、それほど気にしなくてもすんだことかもしれません。しかし、NISA口座を使って、分配金を再投資して資産を積み上げたいというかたは、金融機関ごとに取り扱う投信の違いや、分配金を再投資するときの口座などを、事前に確認しておいたほうがよいでしょう。

 もっとも、資産形成を目的とする現役世代は、そもそも1年決算か半年決算で、極力分配金を出さない投信を選ぶのが大前提です。長期に投資を考えた場合、同じ投資信託でも、分配回数の少ない投資信託の方が、投資効果が高まります。