成長する中国に投資したい!具体的に何を選ぶべき?

 IMF(国際通貨基金)は、直近4月に改定した最新の世界経済見通しで、2021年の世界の成長率を+6.0%とし、前回の予測から0.5ポイント上方修正しました。この成長のけん引役になるとみられているのが、まさに米国と中国です。

 つみたてNISAで中国株式を取り入れるなら、新興国株式のインデックスファンドを活用するとよいでしょう。

 新興国インデックスファンドの多くは、新興国株式市場の代表的な指数であるMSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマーク(連動を目指す指標)に掲げています。

 同指数は、新興国27カ国の大型株と中型株を対象とした時価総額加重型の株価指数で、国別で見ると、中国が全体の約4割を占めます。

MSCIエマージング・マーケット・インデックスの国別構成比率

注:2021年5月末時点。四捨五入しているため、合計は100%にならない
出所:MSCIのデータを基に筆者作成

 

 ところで、新興国投資といえば、かつてはブラジルやロシアも“BRICs”の一角として存在感を高めていました。しかし、資源価格の低迷や政治的な課題などが重荷となり、中国とインドの両国に大きく差をつけられる形となってしまいました。

 一方、中国については、当初より5年早い2028年にも米国を抜いて世界最大の経済大国になるとの予測もなされています(英シンクタンクCEBR)。

 このように、より長い目で世界全体を俯瞰的に見ると、新興国、とりわけ中国とインドは投資対象国としても押さえておきたいところです。