3.アフター・コロナのマーケットは様相が一変する
ワクチン接種が進めば、これまでの流れが逆流する可能性が高い
ワクチン接種が進み、「集団免疫」を獲得、経済再開が本格化するアフター・コロナのマーケットは、これまでとは様相が一変すると考えています。
新型コロナウイルス感染防止のために、世界中でさまざまな行動規制が行なわれています。一方、前述の通り、多くの産業ではそれほど大きなダメージを受けていないことから、人々の貯蓄は積み上がっており、米国の貯蓄率は近年に見られない高い水準にあります。アフター・コロナの世界はこうした潤沢な資金が潜在需要を掘り起こすものと予想しています。
ましてや、米国ではバイデン政権による大型経済対策も同時並行で進められ、今年後半の経済はかなり過熱するのではないでしょうか? 特に抑制されていたサービス需要が一気に爆発すれば、サービスは元々供給を増やしにくいことからインフレ率が上昇する可能性が高いと思います。その結果、債券利回りも上昇するでしょう。
こうした環境ではマーケットは一変するものと考えています。需要が大きく回復するサービスセクターが注目され、債券利回り上昇で銀行株にも注目が集まるでしょう。一方、これまでマーケットをけん引してきた成長株は金利上昇によってポジション整理に見舞われると見ています。昨年終盤から世界的に物色の流れは変わりつつありますが、さらに加速することに備えるべきでしょう。
[図表3] 米国の貯蓄率の推移
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