投資仲間と会うとさまざまな刺激を受ける

生活はいたって地味、というDAIBOUCHOUさん。めだった贅沢もせず、実は車も所有していない。車移動が必要な場合はタクシーを呼ぶ、というぐらいが豊かさを感じさせる生活。「ただし、妻と海外旅行には行くようになりましたね。今年はフランスに長期滞在して楽しみました。その間も一日一回くらいは株価を見てはいましたが」

──最後に少しプライベートについて聞かせてください。専業投資家の方って普段、どんな暮らしを送っているのか興味がある人も多いと思うのですが、1日の過ごし方は?

 自宅が仕事場なので出勤はしませんが、べつに普通だと思いますよ(笑)。朝起きて、株式市場が開く9時頃になったらパソコンを立ち上げ、保有する銘柄の株価を確認したり、買おうと思っている銘柄について調べたりします。売ったり買ったりの取引も行います。15時に市場が閉まってからはいろいろですね。家でだらだらしていることもあれば、ジムに行ったり友人に会ったりすることもあります。もちろん、そのまま夜中までパソコンに向かっていることもあります。

──デイトレーダーのように1日に何十回、何百回と売り買いするわけではないですよね。それでも市場が開いている時間はパソコンを立ち上げている?

 僕は200種類の銘柄を保有していますから、1つ1つの株価の動きをチェックするだけでもけっこう時間がかかるんです。それに保有銘柄の買い足しまで含めると、1日に10回以上売り買いすることもあります。ただし、おっしゃる通り、デイトレーダーの方とは違い、市場が開いている間は必ずパソコンの前にいなければならないというわけではありません。だから、何か用事があれば昼間でも外出しますし、妻と旅行に行くこともあります。

──やっぱり保有銘柄が多いと大変ですか。

 そこは何とも言えないですね。たくさん持っていると見たり調べたりすることは多いですが、例えば1つ2つ株価が下落しても致命傷にはなりませんよね。200分の1か2に過ぎないわけですから。でも、3つ4つしか持っていなかったら、1つ暴落するだけでダメージが大きい。それはそれで神経を使うんです。

──前回、オフ会などで投資仲間から注目銘柄を教えてもらうこともあるとおっしゃいましたが、投資家の方々って横のつながりがけっこうあるんですか。

 それも人によるでしょうね。僕の場合、投資を始めてすぐネットの掲示板で仲間と出会い、情報交換したりしていたのですが、2008年に株をやめたので、そのつながりが途切れてしまったんです。でも、5年ほど前、あるセミナーに招かれたのを機に再び株仲間ができ、今はよくオフ会も行っています。

──投資仲間と会うと刺激を受けますか。

それはそうですね。彼らから「××株で一儲けした」「○○万円稼いだ」といった話を聞くと「自分も負けてはいられない」と思いますから。僕にとって投資仲間というのは非常に大きな存在です。

──今、資産はどのくらいまで戻ったのですか。

 すべてひっくるめると6億円くらいかな。

──2018年の投資を振り返っての感想は?

 2018年は、アベノミクスの上昇相場で極端に日本の中小型株が顕著に株価上昇したので、その波に乗る努力を最大限しました。
 2018年10月以降は、業績成長より資産バリュー株やリーマン・ショックでも業績悪化しなかった業績や配当が安定的な株に徐々にシフトしました。結果的に貰える配当金額は増えました。
 クリスマス前後に大暴落しましたが、

  • 信用取引で勝負したり、全部現金にしたりなど、極端な投資はしない。
  • さらに大暴落しても致命傷を負わないようにシミュレーションする。
  • 反発した時のことも考える。余りに保守的な投資にすると、反発時に儲け損ねて、機会損失となる。

 という基本を守っていて、投資方針には、あまり影響はありませんでした。

今はガンガン稼ぐよりは緩い投資を心がけて、信用取引は止め、現金を10%くらい確保しています。10%の現金は株に再投入するよりは、株以外の安定的なインカム収入が狙える金融商品を増やそうと思っていて、その候補を検討中です。
大暴落で安くなった株を買って株数を増やして、その後の株価上昇で株数を増やした株が上昇して、日経平均株価などインデックスの数字が戻った時、大暴落前の時点より資産が増えることを目標に頑張ります。

──今日はどうもありがとうございました。

 

<<前編:200万円を10億円に増やした投資術とは? に戻る

<<中編:DAIBOUCHOUさんに聞く!2019年の投資方針 に戻る

▼もっと読む!人気投資ブロガーのマネー術