株価が下落しても売らなかったことが勝因

──リーマン・ショックから見事に立ち直り、2018年に1億円超えを達成されたわけですよね。何かで大きく稼がないと1億円超えは難しいと思うのですが、ブレイクした銘柄があったのですか?

 リーマン・ショック後、再び中国株を買い始めたのですが、そのなかの1つにテンセントがありました。中国を代表するIT企業なので、みなさんもご存知だと思いますが、ソーシャル・ネットワーク・サービスから動画配信サービス、オンラインゲームまで幅広くインターネット事業を手掛ける超巨大企業です。このテンセントに170万円投資しました。それが10倍どころか、何十倍かに跳ね上がり、数千万円の利益が出たんです。

──1億円に到達できたのはテンセントのおかげ?

 はい、それは明らかです。

──なぜテンセントに目をつけたのですか。

 その当時、中国のインターネット普及率は30%に達していませんでした。日本や欧米ではほとんどの家庭に普及していましたから、今後、その数字が伸びるのは間違いないと思いました。しかも、中国は人口が多いので、一気に何億という人がインターネットを始める可能性があるわけです。とすれば、インターネットビジネスを展開している企業が急成長するのは確実だろうと。

──株価は手頃だったのですか?

 いえ、もともとは高かったんです。すでにソーシャル・ネットワーク・サービスにおいてはダントツのシェアを誇っていましたし、投資家の間では有望銘柄として認知されていました。ただ、リーマン・ショックで値が下がり、前に比べると割安な値段で買えるようになったんです。それで、迷わず購入しました。

「テンセントはずっと欲しかった銘柄」とよしぞうさん。「ただ、高かったんです。将来性があったのでPER(株価収益率)もよくて、高い株は手を出しにくく、見てるだけの状態が続きました。リーマン・ショックの時に下がったので、今だ!と思って買いました。リーマン・ショック後に下がったときはいったん売りましたが、ほとぼりが冷めてから再度買って、そこからは売っていません」。投資したのは170万円だけだが、それが5,700万円に化けた。資産はもちろん、投資家としての成功体験もくれた大切な銘柄の1つ。

──その後、どんどん株価が上がっていった?

 はい、最初のうちはものすごい勢いでした。ただ、右肩上がりというわけではなく、低迷していた時期もあります。たしか20~30%下落したときもあったと思います。

──それでも売らなかったんですね?

 業績がしっかりしていれば、一時的に株価が下がってもいずれ回復するとリーマン・ショックのとき、学びましたからね。少しくらい下落しても売ろうとは思わなかったですね。

──株価の変動に一喜一憂せず、ずっと持ち続けていたからこそ、大きな資産を築くことができた?

 はい、そう思います。テンセントという企業が世界的企業へと成長を遂げていくのを見守れて、その恩恵にあずかれたわけです。