経営者はみな経済やマーケットの話に詳しい

 筆者は仕事柄、経営者の方と接する機会が多く、経営者はみな、経済やマーケットについて高い関心があります。経済動向により、ご自身の経営されている事業にも大きな影響がありますから、当然のことです。

 経営者と会話をするとき、自分自身が株式投資をしていないと、経済のニュースやマーケットの状況、企業の決算の内容など新聞に書かれていることでも、なかなか頭に入っていないので、会話が盛り上がりません。

 でも、特にあなたが若い人であれば、自分自身から積極的に経済やマーケットの話題を振っていくことで、「若いのによく勉強しているなあ」と経営者に気に入られることもあるのです。

 株式投資をすることは、ご自身の仕事にとっても、間違いなくプラスになることでしょう。

情報の波におぼれないよう注意

 株式投資を始めようとしている、あるいは始めたばかりの方に対して筆者から1つだけ注意点を忠告しておきたいと思います。それは「情報の波におぼれないようにする」ということです。

 情報の中には、私たち個人投資家にとっては不要なものや、頭が混乱してしまうようなものもあります。

 特にマーケットの世界においては、いろいろな人がいろいろな立場でいろいろな意見、見解を発信しています。例えばプロ同士が同じ会社の株価について「今後上がる」「いや、今後下がる」と全く正反対の見解をしている、というのは日常茶飯事です。

 また、株価見通しや為替の見通しなども、いろいろなプロや専門家の話を聞いているうちに、自然と「相場感」をもってしまいます。その相場感のとおりに行動したにもかかわらず、逆方向に株価が動いてしまうと、大きな損失を被ってしまいかねません。

 得るべき情報を取得することは当然必要ではありますが、それと同時に、相場感と逆方向にマーケットが動いた場合のダメージを少なくするようなルールの設定と遵守もとても大事です。

 情報を上手に活用して、情報に振りまわされないように気を付けましょう。