1冊丸ごと読む必要はなし。重要な章だけ読めば十分
──今は、オニールのやり方を実行されているのですね。
はい。例えば投資を始めた頃は、保有している銘柄の株価が下がっても、売る決断ができなかったんです。「これ以上、下がらないはずだ」「もう少し待てば絶対に上がる」と。
結果、どんどん下がっていき、大きなマイナスを背負ってしまうことがよくありました。たぶん、誰しも経験があると思いますが。
今は、よほどのことがない限り、▲7%から▲8%まで下がったら売却するので、大損がなくなりました。
──売却後に上昇することもあると思いますが、後悔したりしませんか。
それは覚悟の上なので、今は何とも思わなくなりました。
──投資ビギナーの中には、投資の本は難しいと思っている人も多いと思います。どうでしょう、この本は初心者でも読めますか。
ちょっと難しいかもしれません。実は僕も、投資を始めて間もない頃にこの本を買ったのですが、そのときは途中で挫折したんです。何が書かれているのかよくわからず…。そういう意味では、中級者向けといえるかもしれません。
──初心者向けだとどんな本がオススメですか。
最近ブログにも書いたのですが、『会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方』(東洋経済新報社)、『図解「PERって何?」という人のための投資指標の教科書』(PHP研究所)、『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(KADOKAWA)の3冊を勧めます。
それぞれの本の詳細はブログを見てもらえるとうれしいですが、どれもとてもわかりやすく書かれているので、ビギナーにはオススメです。
──本を読むときのコツがあれば教えてください。
本を買ったら1ページ目から順に読んでいく人が多いと思いますが、それにこだわらないことです。どんな本も、初めから終わりまですべてのページに重要なことが書かれているわけではありません。何ページか、何十ページかに凝縮されています。
だから、まずは目次を見て、どの章が重要なのかを考え、そこを重点的に読むといいでしょう。場合によってはその章を読むだけでもいいと思います。
──重要なのは知識やノウハウを得ることですから、あまり時間をかけずに大事な部分だけ読むのも良さそうですね。
はい、そのほうが効率的だと思います。