長期金利が上昇するとREIT価格はどうなる?

では、1月下旬以降REITの価格が急落したのはなぜでしょうか。これは長期金利が急上昇したためです。

REITは債券と同じように「利回り商品」であり、両者の間には「適切な利回り差」があると考えられます。これは常にいくらと固定されているわけではなく、マーケットを取り巻く環境により、市場参加者により自然と決定される性質のものです。

長期金利が上昇すると、その「適切な利回り差」という均衡が崩れ、債券とREITの利回り差が縮まってしまいます。そこで、「適切な利回り差」に戻すためにマーケットの調整機能が働き、REIT価格が下落するのです。

1月下旬以降のREIT価格の急落は、長期金利の急上昇と時を同じくしていたという事実からも、長期金利とREIT価格には密接な関係があるということができます。

これからのREITへの投資戦略

最後に、今後のREITの投資戦略について考えてみたいと思います。

ファンダメンタルの面からみれば、価格上昇により分配金利回りはかなり低下していますので、個人的にはやや割高には感じます。ファンダメンタルを重視するなら、無理に買うような水準ではないとは思います。もし長期金利がここから大きく上昇したならば、REIT価格にもマイナスの影響があるでしょう。

一方、チャート面から判断すると、確かに1月下旬~2月上旬の調整はやや大きかったものの、長期的に見た上昇トレンドは不変です。現時点でのREIT価格がバブルとは思いませんが、ここからさらに価格が上昇して「REITバブル」に突入する可能性もあります。筆者はバブルの初期段階で乗ることができるならば、バブルを積極的に活用して利益を伸ばすべきという持論ですので、強い動きが続く限りは流れについていけばよいと思います。

具体的には株式と同様に、日足チャートをチェックして価格のトレンドに応じて売買すればよいでしょう(添付チャート①のタイミング)。東証REIT指数は、本コラム執筆時点(2月15日)ではまだ25日移動平均線を下回っていますから、これを上回ってくるまでは買いは見送りとなります。

ただ、できるだけ安く、つまりできるだけ分配金利回りが高くなったところで買う方が有利というのも事実です。そこで、下降トレンドの中を買い向かうという戦略が考えられます(添付チャート②のタイミング)。もちろん想定外の大幅下落に備え、損切りという歯止めは必要となります。

日足チャートでは2月3日につけた1,799.08ポイントが直近の安値です。価格が25日移動平均線を超えないうちに買うのなら、ここを損切りラインに設定し、割り込まない限りは保有を続けるという形にすればよいと思います。なお、価格が25日移動平均線に近づいた場合は、②のタイミングで買うと損切りとなった場合の損失が大きくなってしまう恐れがあります。無理に②のタイミングで買わず、①のタイミングが到来するまで待った方がよいでしょう。

REIT指数 日足チャート

上記の戦略は東証REIT指数を例にとったものです。個別のREIT銘柄やREITのETFへ投資する際は、それぞれのチャートを確認したうえで、上と同じようなやり方で売買タイミングを計るようにしましょう。